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人生100年時代、「すこやかであること」は誰もが望むところ。
すこやかなココロやカラダ、日々の豊かさを保つための、ちょっとした知識、
ちょっとした実践法。それらは、生きてゆく中で遭遇するかもしれない、
いざというときにも、思いがけず役立つかもしれません。
こくみん共済 coop のWebカルチャースクールは、
自分をメンテナンスするためのヒントを、シリーズでお届けします。

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中編

眼の病気に気をつけて
クリアな視界を長く保とう

歯や肌と違い、日頃のケアとして意識することが少ない「眼」。できることといえば、疲れたときや乾いたと感じたときに、目薬をさすくらいでしょうか。しかし、ずっと変わらないと思っていた視力も歳をとるごとに変わっていき、知らないうちに老眼になっていることがあります。度の合わないメガネやコンタクトを使い続けている人も、多いかもしれません。今回はそんな眼の健康に注目し、眼科医の石岡みさき先生に気をつけるべき眼のケアのポイントや、眼の疾患についてうかがいました。

みさき眼科クリニック 院長
眼科専門医 医学博士

石岡 みさきさん

1989年、横浜市立大学医学部卒業。同大学病院で2年の研修の後、眼科大学院に進学。眼の中に炎症を起こす「ぶどう膜炎」を中心に研究を進める。1993年から米ハーバード大学に留学し、眼の免疫の研究に従事。1996年に帰国した後、東京歯科大学市川総合病院にて、角膜、前眼部疾患について学ぶ。1998年、両国眼科クリニック開業とともに院長に就任。2008年5月、生まれ育った場所である渋谷区代々木上原に「みさき眼科クリニック」を開業。専門はドライアイ、眼のアレルギー。著書に『点眼薬の選び方』、『ジェネラリストのための症候からみる眼疾患』など。食べ歩きが趣味。

みさき眼科クリニック 公式サイト

幼少期の見え方が、大人になってからの視力を左右する

石岡みさき先生の「みさき眼科クリニック」では、子どもの患者さんも大人と同じく受け入れています。子どもの眼のケアで気をつけるべきことはなんでしょうか。
「幼少期の眼で一番大事なのは、視力の成長です。視力の成長は、生まれたときから6歳くらいまで、遅くとも10歳くらいまでで終わってしまいます。この時期に両目が同じように見えていないと、視力が成長しないのです」
石岡先生は視力検査で、視力異常を早めに発見することを勧めています。
「4歳までには、ちゃんと見えているかどうかを確認したいですね。3歳児検診の視力検査で見えていないようであっても、『まだ小さいから、ちゃんと検査できないのかな』と放置してしまう親御さんもいるんです。2歳くらいでも、視線が合う年齢のはずなのに合わない、いつもぼんやりしている、左右の目の位置が違うなど、反応がおかしいと思ったら早めに眼科を受診してください」

4歳になれば、大人と同じような視力検査ができるようになります。

スマホの長時間利用は視力低下、斜視の原因になることも

幼少期に強度の近視や遠視、乱視があって見えていないと、大人になってからメガネやコンタクトレンズを使っても視力が出ない「弱視」になってしまいます。そのため、幼少期に視力の異常が見られた場合、治療用のメガネをかけて治療することになります。
「幼い頃から度のきついメガネをかけるなんてかわいそう、と思われる親御さんもいます。大人になってから視力補正すればいいんじゃない?くらいに思っている方も。でも、後から治療することはできないんです」
近視で見えていない場合は、点眼薬で近視の進行を抑えるという治療もあるそうです。しかしあくまで「抑える」だけ。現在の医療では、近視の進行を完全にストップすることはできません。だからこそ、早期発見で進行をゆるやかにすることが大事になってきます。

それでは、日常の中で近視の進行を防ぐためにできることはなにかあるのでしょうか。
「近視が進む要因は、半分は遺伝で半分は環境です。20〜25歳くらいまで近視は進行しますが、それ以降は基本的に視力低下が止まります。子どものうちに視力を低下させないためには、手元を見る作業をなるべく少なくすることですね」
子どもの場合、手元を見る作業は近視化につながります。そこで気になるのがスマートフォン(スマホ)。スマホは画面が小さく、どうしても手元を見ることにつながります。またスマホの長時間利用は、目がぐっと中央に寄ってしまう「内斜視」の原因になるとも言われているそうです。スマホの幼少期の長時間の使用は、控えたほうが良さそうです。
あとは、太陽光を浴びるのもおすすめとのこと。外で適度に運動することが視力低下を防ぐことにつながります。

眼球が大きくなると近視になります。眼の大きい人は、近視になる確率が高いそうです。

たかが結膜炎と油断せず、治りかけの頃に注意を

子どもに多い眼の病気といえば、ウイルス性の結膜炎。感染力が強く、保育園や幼稚園で誰かひとりがかかると、子ども同士の身体接触が多いことや、感染したことがなく抵抗力がない子がいることなどから、大流行することがあります。風邪をひいたときに鼻水などがついた手で目の周りをこする、といった行為で感染することも。風邪と同時期に結膜炎を発症した場合には、内科で一緒に診察してもらえるので、個別で眼科に行かなくても大丈夫だそうです。
しかし、重症化した場合は眼科にかかったほうがよいでしょう。
「よくある病気のため、軽い病気にみられがちですが、結膜炎の症状がおさまってきた頃に角膜がにごる後遺症が出る場合があります。これは、視力低下につながるので放っておかないでください。また、子どもにこの後遺症が出ると、視力の成長が阻害されることも。結膜炎が治ってきたけれど見え方に異常がある場合は、眼科に相談してください」

先生からのアドバイス

「この目薬、よく効くから使ってみて」と、自分が使っている目薬を使うよう人に勧めたことはありませんか? 私はそうした現場を目撃し、びっくりしたことがあります。目薬は、注意していてもかなり近づけて点眼している人が多いのです。そうすると目の表面の液体が吸い上げられて、薬液の中に入ってしまう。もしあなたがウイルス性の結膜炎にかかっていたら、使った人に伝染してしまいます。また、病院で処方されている目薬であれば、自分には副作用が起きなくても、他の人に起きる成分が入っているかもしれません。たかが目薬と思わず、自分の使っている薬は人に貸さないようにしましょう。


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