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繰り返し開いては飽きずに眺めたり、読み聞かせて一緒に楽しんだり。絵本には、絵本だけが持つ魅力があります。世界で読み継がれている名作から、この数年の、静かなロングセラーまで、多彩な絵本の中からこれ！という一冊を、毎月ご紹介するコーナーです。
第10回
『ネコのみち』
作：うちむらたかし
刊：クレヨンハウス
本体：1,500円
ふと道ばたで出会った1匹のネコを、「あれ？どこに行くのかな？」と、しばらく目で追いかけてしまったこと、ありませんか？
この絵本に登場するイヌの仲よし3人組も、1匹のネコが生垣の中に消えていくのを見て、「どこに行くのかな？」と気になってしまったみたいです。「ひみつのいりぐち」を抜けて、ネコの後をついていくと、よその家の庭、塀の上を通って、屋根から屋根へ。ついに辿り着いた家へ、ネコにつられて入っていくと……？
ネコだからこそ通るような秘密の道に、ワクワク、ドキドキ！「ネコのみち」を通りながら、その家のインテリアや住人たちの暮らしを、ちょっとのぞき見られるのも、本作のたのしみのひとつです。何度見ても、新しい発見がありますよ。
2016年にクレヨンハウス40周年記念「絵本大賞」で優秀作品賞を受賞し、『うみ まだかな』（クレヨンハウス）でデビューした、うちむらたかしさん。2作目の本作に登場するネコは、ご自宅のお庭にあそびに来るネコがモデルなのだとか。のびやかに広がるうちむらさんの世界からは、これからもどんどん新しい物語が生まれそうです。
絵本を紹介してくれる人
子どもの本の専門店として43年選書をし続けてきた「クレヨンハウス子どもの本売り場」と保育や育児を30年以上応援し続けて来た「月刊クーヨン編集部」。子どもと大人の目線で、毎月「ぜひ読んでほしい！」絵本を紹介していただきます。
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