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繰り返し開いては飽きずに眺めたり、読み聞かせて一緒に楽しんだり。絵本には、絵本だけが持つ魅力があります。世界で読み継がれている名作から、この数年の、静かなロングセラーまで、多彩な絵本の中からこれ!という一冊を、毎月ご紹介するコーナーです。
第8回
『おじいちゃんがおばけになったわけ』
文:キム・フォップス・オーカソン
絵:エヴァ・エリクソン
訳:菱木晃子
刊:あすなろ書房
本体:1,300円
エリックの部屋に毎晩やって来るおじいちゃん。でもこのおじいちゃん、じつは先日亡くなって、お葬式も済ませたはずなんです。
おじいちゃんの姿は、生前とまったく同じ。でも、壁を通り抜けられるところを見ると、やっぱり「おばけ」になったよう。夜な夜な訪れるおじいちゃんにつき合っているうちに、エリックは寝不足でフラフラになってしまいますが、両親にわけを話しても、信じてもらえません。
じつは、おじいちゃんがあの世へ行けない理由は、とても大切な忘れものがあったから。その「忘れもの」とはいったい……?
おじいちゃんと過ごした思い出話をするシーンは、ふたりでともに生きた時間を愛おしむ気持ちが、痛いほど伝わってきます。
「子どもはぎょうぎよくしなくちゃならないが、しすぎることはないぞ」
おじいちゃんがエリックへ伝えるメッセージには、人生訓すら感じる……というのは、言い過ぎでしょうか。
欧米では、11月は「死者を思う月」とも言われています。たくさんの思い出をくれた人生の先輩たちに、思いを馳せたくなる絵本です。
絵本を紹介してくれる人
子どもの本の専門店として43年選書をし続けてきた「クレヨンハウス子どもの本売り場」と保育や育児を30年以上応援し続けて来た「月刊クーヨン編集部」。子どもと大人の目線で、毎月「ぜひ読んでほしい!」絵本を紹介していただきます。
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