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繰り返し開いては飽きずに眺めたり、読み聞かせて一緒に楽しんだり。絵本には、絵本だけが持つ魅力があります。世界で読み継がれている名作から、この数年の、静かなロングセラーまで、多彩な絵本の中からこれ!という一冊を、毎月ご紹介するコーナーです。
第7回
『このほん よんでくれ!』
文:ベネディクト・カルボネリ
絵:ミカエル・ドゥリュリュー
訳:ほむらひろし
刊:クレヨンハウス
本体:1,600円
人間の親子が読んでいた絵本に夢中になったオオカミ。親子は途中で読むのをやめてしまい、オオカミはお話の続きが気になってしかたありません。あとをつけ、偶然その本を手に入れます。さあ、続きが読めるぞ!とよろこんだものの、狩りばかりしていたオオカミは、本が読めません。だれかに読んでもらいたいのですが、日頃の行いのせいでみんなに逃げられてしまいます。そんななか、ちいさなウサギだけが近づいてきて、絵本を読んでくれるのでした。
「もういっかい、もういっかい!このほん よんでくれ!」
オオカミは目をキラキラさせて、なんどもウサギにねだります。けれども、そのうち、自分で本が読めるようになりたいと思うように。そうなったら、ウサギはいらない……?食べる・食べられる関係のふたりはいったいどうなってしまうのでしょう。
読書の秋です。本を読みたい、読んでほしい、読んであげたい……子どもの頃、オオカミのようにせがんで同じ本を何度も読んでもらったり、大人になって、ウサギのように、今度は誰かに本を読んであげたり。きっと誰の記憶にも、本にまつわるやさしい情景が思い出されることでしょう。そうです、本にはこういう不思議な力があるんです!オオカミとウサギ、絵本がふたりの距離を近づけていくようすと、緊張感あふれるラストにも注目したい絵本です。
絵本を紹介してくれる人
子どもの本の専門店として43年選書をし続けてきた「クレヨンハウス子どもの本売り場」と保育や育児を30年以上応援し続けて来た「月刊クーヨン編集部」。子どもと大人の目線で、毎月「ぜひ読んでほしい!」絵本を紹介していただきます。
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