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繰り返し開いては飽きずに眺めたり、読み聞かせて一緒に楽しんだり。絵本には、絵本だけが持つ魅力があります。世界で読み継がれている名作から、この数年の、静かなロングセラーまで、多彩な絵本の中からこれ!という一冊を、毎月ご紹介するコーナーです。
第6回
『はなのすきなうし』
作:マンロー・リーフ
絵:ロバート・ローソン
訳:光吉夏弥
刊:岩波書店
本体:640円
雄牛のフェルジナンドは、お気に入りの木の下で、花のにおいをかぐのが大好き。ほかの雄牛たちはみんな、憧れの闘牛場へ行きたくて、日がな一日、ぶつかり稽古。でも、フェルジナンドはそんなことには興味なし。
いつものように花のにおいをかいでいると、突然、蜂が飛び出してきて、フェルジナンドのお尻をチクリ!驚いたフェルジナンドは大暴れ。ちょうどその日は、闘牛を探しに牛買いたちが来ていた日。「血気盛んな牛」と勘違いされたフェルジナンドは、その場でスカウトされ、闘牛場でたたかうことに。
そして迎えた本番ですが、もともと闘牛には興味のないフェルジナンド。すぐに闘牛場をクビになり、もとの牧場へ帰ることに。いわゆる「エリート街道」からはずれたフェルジナンドでしたが、また花のにおいを好きなだけかげる生活に戻れて、大よろこび。彼を咎める者は誰もいません。
「しあわせ」って、何でしょう?たたかうことや勝つことよりも、もっと大切なことがある。闘いよりも花を選んだフェルジナンドの姿に、答えがあるように思うのです。
終戦の日を思う夏。同じ過ちをくり返さないわたしたちでいられますよう。
夏が来るたびに、読み返したくなる絵本です。
絵本を紹介してくれる人
子どもの本の専門店として43年選書をし続けてきた「クレヨンハウス子どもの本売り場」と保育や育児を30年以上応援し続けて来た「月刊クーヨン編集部」。子どもと大人の目線で、毎月「ぜひ読んでほしい!」絵本を紹介していただきます。
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