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2019/3/11
子どもを交通事故から守るために、
知っておきたい“4つの特性”
更新⽇︓2022/5/23
ランドセルを背負った新入生の姿を見ると、心が和みますよね。子どもたちだけで登下校したり、遊んだりするのは微笑ましいことですが、気をつけておきたいこともあります。実は子どもの歩行中の事故における死傷者数を年齢別でみた場合、最も多いのが小学1年生にあたる7歳児なのです(※)。小学1年生の死傷者数は6年生の3倍以上で、死亡事故に絞ると8倍にのぼります(平成25年〜29年)。
子どもが事故に巻き込まれる原因として、「感情がコントロールできず、突発的な行動をとってしまう」といった特性が挙げられます。今回ご紹介する4つの特性と対処法を把握したうえで子どもに向き合い、事故を防ぎましょう。
子どもの特性を知ることで、事故の危険性を減らす!
親から安全指導をする際に役立つ、子どもの特性を4つご紹介します。
事故防止のためにできることも合わせて確認し、実際の指導の参考にしてください。
1.感情のコントロールができず、衝動的な行動をとる
<危ない事例>
・遊んでいるときに興奮したり、怒られたあとにイライラしたりして、「急に走り出す」「うろうろ蛇行する」など予測できない行動をとることがある。
・悲しいことがあると泣いたりうつむいたりして、周りが見えなくなる。
<事故を防ぐために>
まず子どもが外に出る際は、なるべく子どもの状態を確認して、普段と様子が違っていたら会話をするよう心がけましょう。もし興奮していたら落ち着かせたり、うつむいていたら話を聞いてあげたりすると安心です。あらかじめ、「急に走り出すと、道に飛び出て車とぶつかることもあるよ」「うろうろ歩くと車や自転車が避けてくれないよ」など、道路で歩くときにすると危険なことをなるべく具体的に教えてあげます。
2. 一点に集中しがちで、安全確認ができない
<危ない事例>
・転がったボールを追いかけて道路に飛び出してしまう。
・友だちなどが走り出すと、周りを見ずについていってしまう。
・目的地が見えるとすぐに走り出してしまう。
<事故を防ぐために>
子どもは自分の興味があるものを見つけると、そこだけに集中してしまう特性があります。普段から、道路にいるときは周りをよく見てから行動するように伝えましょう。また、当然ですが道路を渡るときは必ず横断歩道を渡ること。そして渡る前に必ず「みぎ、ひだり、みぎ」を見て、車がいないのを確認するよう教えてあげることも大切です。
3.視野が狭く、視覚・知覚能力が十分に備わっていない
<危ない事例>
・子どもは「みぎ、ひだり、みぎ」と首を振って、周囲を確認したつもりで歩き出すが、実際は確認が不十分で危険なことがある。
・信号を守って横断歩道を渡るということは理解できても、「左折車や、対向車線の右折車に巻き込まれる危険」については理解が不十分で、横断歩道の端などを歩いてしまう。
<事故を防ぐために>
子どもは大人に比べて視野が狭く、また、車が接近しているかどうか理解するのに約2秒かかるとされています。つまりパッと首を振っただけでは認識が不十分なのです。一緒に外へ行き、子どもが「みぎ、ひだり、みぎ」を確認したときに何が見えたか聞いて、足りなかったところを教えてあげることが効果的です。また横断歩道で、特に大型車など小さい子どもが死角に入りやすい車の左折による巻き込み、対向車の右折による巻き込みには注意しなければなりません。そのために信号が青でも安全確認する必要があることを教えてあげましょう。
4.「何が危険か」の判断や予測ができず、危険が迫っていても気づかない
<危ない事例>
・実際に車が通っている道路は危険とわかっても、見通しの悪い路地やカーブの先から車が飛び出してくることは予測できず、危険な目に遭う。
・信号のない道路や横断歩道で、自分の視界の中に車がいなければ安心と判断して横切る。
<事故を防ぐために>
子どもはどうしても、状況判断や予測に関する力が不十分です。実際に見通しの悪い交差点などに行き、子どもに教えてあげるのが効果的です。突然危険が迫ってくる可能性があることを理解してもらいましょう。同時に、ドライバー側から気づきにくい物陰の危険性も認識させ、狭い路地の交差点付近、電柱の陰など、車から見通しの悪いところでは決して遊ばないよう、教えてあげましょう。
我が子を交通事故から守るために
子どもに交通安全の教育をする際は、特性をよく理解し、性格を踏まえたうえでわかりやすく伝えてあげましょう。また、日常のことなので、一度だけでなく繰り返し確認してあげることで意識が高まります。その際、「何が危ないんだっけ?」「こういうときはどうすればいいかな?」などと聞いて、きちんと理解しているかを確認しましょう。
子どもの歩行中の事故の多くは、自宅から1km以内の場所で発生しています。家の近所を子どもと一緒に歩いてみて、危険な場所や見通しの悪いところを指摘しながら一緒に体験するとより効果的です。
こうした日々の指導や体験の繰り返しが、交通事故のない安全な暮らしへの第一歩です。
※参考:(書籍)ナカニシヤ出版「子どものための交通安全教育入門」
公益財団法人 交通事故総合分析センター
政府広報オンライン
「小学1年生の歩行中の死傷者は6年生の3倍以上!新1年生を交通事故から守るには?」
※協力:元・聖徳大学教授 原本憲子さん
■子ども達を事故から守る取り組みはこちら
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