2019/8/30

楽しみながら“我が家に必要な備え“がわかる!
「防災ピクニック®︎」を体験してみた

9月1日は防災の日です。各地で地震や豪雨災害が多発し、防災への意識が高まるなか、非常用の防災グッズを用意している方は多いのではないでしょうか。しかし、万一のために備えていても、災害時、本当に役立つかは実際に使用してみないとわからないものです。
そこで、災害への備えを楽しみながら確認できる「防災ピクニック」を紹介します。より実践的な気づきを得るために、今回は実際に体験してみました。

備えを見直す「防災ピクニック®」とは?

防災ピクニックとは、用意した災害への備えが自分や家族に合ったものであるかを、ピクニックを通して検証するというものです。避難所までのコースを歩いて確認したり、お弁当の代わりに非常食を食べてみたりします。これらを通して、防災に対する足りない視点を学び、災害時に対応する力を高めることができます。 

やってみることが気づきにつながる
実際に「防災ピクニック®︎」を体験!

では具体的に、どういった手順で取り組めばよいのでしょうか。ここでは5つのSTEPとともに、実際に体験したことで得た気づきを紹介していきます。

STEP1:オリジナルの防災マップを作ろう
まずは避難経路を決めるために、手描きでオリジナルの防災マップを作ります。自宅周辺の地図とハザードマップを参考にしながら危険な箇所を確認し、経路を書きこんでいきます。避難経路は、2〜3コースを用意しておくと安心です。また、コンビニや公衆電話など災害時に役立つ場所も書いておくと良いでしょう。 親子で一緒に作る場合は、シールやカラーペンを使いながら楽しく取り組んでみましょう。子どもの防災に対する理解を深めるためには、自分の手を動かすことが大切です。

気づいたこと
普段は意識をせずに通る道にも、災害時には危険が潜んでいました。たとえば、豪雨災害のとき、川沿いの道は洪水の恐れがありますし、地震災害のときにはブロック塀が崩れて道が通れなくなっているかもしれません。また、家屋の建ち並ぶ道は上から瓦が落ちてきたり、古い家屋だと倒壊する可能性があるので、注意が必要です。

STEP2:持ち物を用意しよう

防災ピクニックには、すでに自宅に用意している防災グッズをそのまま持参します。体験を通して足りないものに気がつくことが大切であるため、わざわざ買い足す必要はありません。

◇今回用意した防災グッズ
・撥水大型リュック ・ラジオつきLEDライト ・スマートフォン充電器 ・マスク×3
・タオル ・ウェットティッシュ ・反射板つきたすき ・ろうそく 
・飲料水(500ml)×2 ・レトルトご飯×2 ・携帯加熱器×2 ・給水タンク 
・冷熱遮断シート ・アルミシート ・寝袋 ・ポンチョ 
・救急セット(爪切り、絆創膏など) ・軍手 ・ホイッスル ・ロープ 
・トラベルセット(アイマスク、耳栓) ・ごみ袋×10 ・携帯トイレ×3 
・歯ブラシセット ・ボールペン ・非常用持ち出し袋

STEP3:避難場所までの危険箇所をチェックしよう
準備ができたら、早速出発です。目的地は公園や公共施設など、自治体が定める避難場所を設定します。STEP1で作成した防災マップを手に、避難経路を歩いて目的地まで向かいました。途中で危険な場所を見つけた場合には、マップに書き足したうえで、別のルートを考えてみましょう。子どもには、危険な箇所を覚えてもらうために、「どこが危ないと思う?」と問いかけるなど、コミュニケーションをとりながら歩くことも工夫のひとつです。

気づいたこと
設定した避難経路には急な下り坂が続く道があり、大雨が降った場合は、歩きやすい運動靴でないと滑ってしまう恐れがありました。避難時を想定した靴を用意していなかったので、新たに備えておく必要がありそうです。防災マップ作成時には気がつかなかった地形の問題で、災害時には大きな危険につながることも考えられます。避難経路を実際に歩いてみることの重要性を実感しました。

STEP4:非常食を食べてみよう
避難場所に到着し、お弁当の代わりに非常食を食べてみました。今回は、防災グッズに入っていたレトルトご飯と、缶切りのいらない缶詰のパンを用意しました。手軽に作れるかどうか、家族の口に合うかなどを確認します。

◇レトルトご飯

水を入れると発熱する加熱器を使用して、お湯を作ります。専用の薬剤に水を注ぎ、袋にペットボトルを入れると10分ほどで温まりました。沸騰するほど熱くなるので、小さな子どものそばで使用するときには注意が必要です。

お湯を注ぎ、ふたを閉めて15分待つと完成です。日常で食べるご飯と大きく変わりのない、ふっくらとした仕上がりになりました。

気づいたこと
実際に試してみると、加熱器の使い方がよくわからなかったり、プルタブつきの缶詰を開けるときに意外と力が必要であることなど、手間取ってしまう場面が多くありました。特に子どものいる家庭では調理のしやすさや容器の開けやすさは、非常食を選ぶうえで着目すべきポイントでしょう。
また、今回持参したレトルトご飯にはスプーンが1つしか付いておらず、家族で食べる場合には別途食器を用意する必要がありました。

STEP5:防災グッズを使ってみよう
防災グッズを購入したまま、一度も使用したことがない方も多いのではないでしょうか。しかし、いざというときにスムーズに使えなければ、備えとしては不十分です。この機会に、きちんと使えるかどうかを確かめてみましょう。

◇ラジオつきLEDライト

ハンドルを回すと充電ができ、ライトやラジオとして使用することができます。避難所では電源が限られているので、手回しで充電ができるタイプの製品だと安心です。今回は約3時間継続して使用することができました。

◇アルミ製ポンチョ

アルミ製のポンチョは、雨よけや暖をとるだけではなく、着替えるときの目隠しとしても活用することができます。ひとつの防災グッズを他の用途に使用できるか考えることも大切なポイントです。

気づいたこと
携帯充電器のコードに接触不良が起こっていたり、ライターやマッチがないためにろうそくに火を灯せないなど、使用できない防災グッズが何点かありました。ほかにも、歯ブラシや寝袋を家族の人数分備えられていないという問題にも気がつきました。防災グッズを選ぶときは、セットで販売されているものがお手軽で便利ですが、使用場面を想定し、必要なものがきちんと揃っているかを事前に確かめましょう。

楽しみながら家族の安心を備えよう

防災ピクニックを実践してみると、できないことや備えとして不十分なものが想像以上にあることに気がつき、災害時の状況を身近に感じることができました。体験を通して得た学びをもとに、日ごろから試行錯誤を重ねておくことで、災害が起こったときにも落ち着いて対処することができるはずです。 ぜひ、家族みんなで防災ピクニックに挑戦し、家庭の備えを見直してみましょう。

※出典①:NPO法人ママプラグ
https://www.active-bousai.com/about/bousaipicnic/
※出典②:KADOKAWA「防災ピクニックが子どもを守る!」
※「防災ピクニック®︎」はNPO法人ママプラグの登録商標です。


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