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病気と前向きに付き合いながら
支えになってくれるパートナーと再婚

Y.Kさん

神奈川県在住
Y.K
さん [48歳]

PROFILE
2000年に「多発性硬化症」という難病を発症。再発と寛解を繰り返しながら、闘病を続けている。2013年再婚。

育ち盛りの子どもを抱えた30代前半で多発性硬化症という難病を発症

 34歳の頃に「多発性硬化症」という病気を発病してしまいまして。難病指定もされているのですが、まだ解明途中で、原因がはっきりわからない病気なんですよね。日本では最近10万人に4、5人くらいの割合で発症するようです。症状も人によってバラバラだそうですが、私の場合は体の痺れという形で出ました。最初に発病した当時は、日本では今よりももっと稀な病気で、治療法がステロイド療法くらいしかなかった。それが運良く私には効いて、当時は1ヵ月ほどで退院できたんです。半年後くらいには普通の生活に戻れて、それからしばらくは薬も飲まなくてよいくらい元気でした。検査もなにもせず普通に暮らしていたんですが、6年くらいたった頃、また同じ症状が出てきたんです。それが40歳のとき。そこからコンスタントに再発を繰り返すようになってしまいました。
 最初に発病した当時は、なによりもまず3人の子どものことを考えましたね。まだ子どもたちが小学校5年生、4年生、1年生という時期だったので。同時に、「この家族の中で病気になったのが私でよかったな」とも思いました。検査や治療には結構痛みを伴うものも多いので、「私でなければ耐えられなかったのかも」と。病気に悲観的になるというよりは、「家のことをどうしよう」とか、そんなことばかり考えていましたね。

 当時、母も生きていたので、たまに掃除をしてくれたり、近所の人が食事を運んでくれたり、友達のお母さんが食事に連れて行ってくれたりしたので、本当に周りの方にはいろいろお世話になりました。入院1ヵ月後に子どもの運動会があって、お弁当なんて作れる状況ではなかったんですが、友達のお母さんがうちの子の分まで作ってくれたりもして。本当に助けられましたね。

子どもたちのために加入。入退院を繰り返す今、大きな支えに

 こくみん共済に加入したのは、発病する前でした。この間に、前の夫と離婚することになったので、子どもたちのためにも元気なうちになにか保障に入っておきたいと思ったことがきっかけです。その後何度も入退院を繰り返す生活になったので加入しておいて本当によかった。やっぱり、共済金がおりるまでが早いのでとてもありがたいです。早いときだと3日後くらいに入金がされているときもあって、驚きました。再発した後は、血漿交換(けっしょうこうかん)という治療法も受けました。これは体にも負担がかかるし、1ヵ月くらいは入院することになってしまうんです。痺れや痛み、脱力感が強く出て、歩くのもつらいときがあります。足に力が入らなかったりもするんですが、この病気の面倒なところのひとつが、見た目ではちょっと症状がわかりづらいところ。

 電車で立っているのも大変なときもあるんです。でもつらくても、黙っていたらわからないので、座れないことも多いんですよ。普段は会社員として働いていますが、急に症状が出ることが多いので、仕事に穴を開けてしまうことも多いです。昨日まで元気だったのに周りから嘘をついてるんじゃないかって思われたら嫌だなあというのもありますね(笑)。

息子の結婚式の3ヵ月前に再婚。夫の優しさに救われた

 現在の主人とは、2013年に再婚したんです。出会ったのは、ちょうど40歳くらいで、元気な時期でした。一緒に旅行やボウリング、スキーなどいろいろなところに行きました。ちょうどそのスキーの帰りの新幹線で手に痺れが出て。それで再発と診断されてしまったんです。でも、主人が割と楽天的な人なのが救われましたね。私は他に股関節も少し悪くしてしまって、結婚の話が出たときも、「もしかしたら将来は車いす生活になるかもしれないけどいいの?」なんて言うと、「そのときはそのとき、なってから考えればいいんだよ。案外、俺が先に脳梗塞で倒れるかもしれないじゃん」と言われました。結婚して、こちらに引越してからもいろいろサポートをしてくれて、本当に感謝しています。私がまるで動けないときには家事もしてくれますし。私も割と楽観的なタイプではあるんですが、這うようにトイレに行く時期もあるので、そういうときには「なんで私ばっかり……」という気分になって、泣いてしまうこともあるんです。そんなときだって主人は「大丈夫、治るよ」って、何の知識も経験もないまま気楽に言うんです。逆にそういうところに救われているのかもしれないですね。そこで一緒になって悩まれたら、どんどん暗くなってしまうでしょうから。

 とりあえず健康の大切さというものは誰よりもわかったつもりです。もう完全に健康な身体には戻れないかもしれないのですが、再発を繰り返していく中で、うまく付き合っていけたら、と思っています。この病気は自分の個性というか、自分の一部という風に受け入れるしかないですからね。
 今は時間にもお金にも多少余裕ができたので、お花を習ったりしています。実は、私が再婚した3ヵ月後に、長男が結婚しまして。新郎の母役も結構大変でしたね。座っている余裕もなく、みなさまにお酌したり挨拶したり……。子どもはあと2人、娘がいるのですが、結婚式はしばらくはもういいかなって感じです(笑)。

編集後記

 残念ながら急遽予定が合わなくなってしまった旦那様とはお会いできませんでしたが、旦那様が本当にY.Kさんの支えになっている様子がお話の中からよく伝わってきました。そして病気も個性だからとあっけらかんと言える、Y.Kさんの強さ。これからも、素敵な旦那様と第二の人生を楽しんでください!