こくみん共済 coop の公式ホームページお問い合わせ全国の窓口関東統括本部 公式ストーリー雪害で学んだ“備えること”。夫婦一緒に幸せをかみしめて毎日を大切に生きたい。

雪害で学んだ“備えること”。
夫婦一緒に幸せをかみしめて毎日を大切に生きたい。

群馬県在住
S.Y
さん [70歳]

PROFILE
趣味は文章を書くこと。自作の詩はコンクールで受賞するほどの腕前。好きな花は、ご主人が毎年庭に植えてくれるカサブランカ。

観測史上最高の大雪で屋根が損壊。「まさか雪害とは……」

 全労済の火災共済に加入したのは今から20年くらい前ですね。元々加入していた生命保険が60歳を過ぎると保障内容が変わると知り、今後の自分に合った新しい保障を探そうと思ったのがきっかけです。夫が全労済から資料を持ってきてくれて、一緒に調べました。全労済は掛金や保障内容が口数によって自由に決められるので“融通が利く”という印象がありましたね。そして、火災共済に加入するのですが、まさか火事ではなく“雪”で被害を受けることになるなんて、想像もしていませんでした……。
 2014年2月15日は、前橋市で観測史上最高といわれた大雪が降った日です。私たちが暮らすところでは70cm以上の積雪を記録し、あちこちで建物の倒壊や交通障害が発生してテレビや新聞で大きな話題になりました。

 雪が降り始めたのは、前日のお昼頃だったと思います。空気が尋常でなく冷え込んでいたのを覚えています。空を眺めながらふと、「今までの雪の降り方とは違う」と感じたんです。私は新潟県で生まれ育ったので、その頃の経験から「大雪になる」と感覚的にわかったのだと思います。夜、明かりを消して布団の中で目を閉じていると、天井から「ずずっ……ずずっ……」と重いものを引きずるような音が聞こえてきました。最初はなんの音かわからず、不気味に感じていたのですが、やがて屋根からずり落ちてくる雪の音だと気づきました。子どもの頃に体験した豪雪の記憶がよみがってきて、嫌な予感がしましたね。その予感は的中してしまうのですけど……。
 翌朝、窓の外を見て唖然としました。雪が太ももの高さくらいまで積もっていて、庭のカーポートに入れていた車が見えなくなっていました。「これはえらいことになった」と思い、とりあえずテレビを見ようとスイッチを入れたのですが、ノイズばかりで映らなくって……。夫と一緒に長靴を履いて外に出てみると、屋根のアンテナが雪と一緒に落下していました。
 「隣近所はどうなっただろう」と雪を踏み越えて外に出てみると、近所の人たちが「車の通れる道を作ろう」と話し合っていたので、私もスコップで雪かきを手伝いました。しばらくして、家の見回りをしていた夫が「屋根瓦が落ちている」と伝えにきてビックリ! 見に行くと自宅の西側、東側、北側の屋根瓦が雪の重みに引きずられて落下し、雨樋がたわんで使い物にならなくなっていました。瓦の落ちた場所は小学校の通学路に面していたので、夫が「子どもたちの通学中に瓦が落ちたら大変なことになる」と、瓦が落ちそうな部分を見張ったり、棒で突っついて屋根の雪を落としました。
 この町に住んでいて、こんな大きな雪害なんて今まで経験したことがありませんでした。なにもかも大変で、その日は、雪かきだけで1日が終わったという印象です。疲れきってなにも考えられませんでした。

担当者の来訪に勇気付けられる。保障は「お守り」だと実感

 全労済に電話をしたのは翌日の16日でした。日曜日だったので、受付だけ済ませて、17日に再び電話をすると「なるべく早く伺うようにします」という返事でした。後で知ったことですが、その日、全労済では雪害に遭った方からの問い合わせが相次いでいて、火の車のような忙しさだったそうです。それにも関わらず、担当者が被害の調査に来てくれました。私は雪のことで頭がいっぱいになっていたせいか「こんな大変な中、わざわざ来てくれた」という思いだけで感極まってしまいました。それだけに「しっかり調査させていただきます」という担当者の力強い言葉にはとても勇気付けらましたね。
 共済金が振り込まれたのがそれから5、6日後だったと思います。素早い対応で助かりました。電気屋さんにアンテナを修理してもらい、テレビをつけるとイチゴ狩りのハウスが雪で押しつぶされて全滅したとか、交通障害が起きているとか、県内でいろいろな被害が出ていることを知って愕然としました。共済金のおかげで、家の修繕に充てることができましたが、共済金がなかったら大変なことだったと思います。
 今回のことで「保障ってお守りなんだ」と思いました。被害に遭うまでは「本当に役立つのかしら」という気持ちだったのですが、あらためて大切さを痛感しました。「お守り」って日常生活で役立つわけではないけど、持っていると安心できる。保障も、そういうものなのではないでしょうか。

詩や小説を書くのが楽しい。いつか長編作を完成させたい

 私は子どもの頃から文章を書くのが好きで、自分で創作した詩や物語をコンクールに応募するのが趣味です。20年前に患った病気の後遺症で時々寝込んでしまうことがあり、外に出られないことがある分、本ばかり読んでいたのですが、そのうち自分でも書いてみたいと思うようになって。落選ばかりしていますが、それでもいくつかの作品は賞をいただきました。ある団体が公募したポエム部門で受賞して、本に掲載してもらったのはうれしかったですね。あと「60歳のラブレター」というテーマで書いた作品は単行本にも掲載されて、ラジオ番組で紹介してもらったんですよ。
 ちなみに、夫は私の作品の最初の読者です。「どう?」と聞くと「いいんじゃない?」と言ってくれます。心強い反面、どんな作品を読ませても「いいんじゃない?」としか答えてくれないので、本当に読んでくれているのか不安になることもあります(笑)。いつか実現したいのは1年くらい前から少しずつ書き進めている長編小説を完成させることですね。

 もうひとつ、これは夫とふたりで実現したいことなのですが、東北三大祭りをすべて見ることです。「青森ねぶた祭り」と「仙台七夕祭り」は見たので、残る「秋田の竿灯祭り」もいつか見たいねと話しています。
 幸いなことに今は2人とも元気なので、これから先も夫と助け合いながら仲良く生きていこうと思っています。

編集後記

 小説を完成させるのが夢と目を輝かせて語るS.Yさんと、時々フォローを入れながらお話をつないでくださるご主人。お話を聞きながら、ご夫婦で支えあいながら仲良く暮らされている様子が伝わってきて心が温かくなりました。