こくみん共済 coop の公式ホームページお問い合わせ全国の窓口関東統括本部 公式ストーリー「病気」が生活を見直すきっかけに。自分の身体と向き合うことができた。

「病気」が生活を見直すきっかけに。
自分の身体と向き合うことができた。

S.Tさん

東京都在住
S.T
さん [51歳]

PROFILE
仕事をしながら家庭を支える3児の母。大腸の病気で入院したときに共済金を受け取る。病気以降、みずから生活を見直し、運動と食事に気をつけている。趣味は街歩きと旅行。

不調の原因がわからず婦人科に行ったものの、「異常なし」。しかし…。

 今から5年前の2011年のことです。仕事をしていたら突然調子が悪くなって、会社を早退しました。お腹が痛く、下血もありました。これまで大病を患ったことがなかったせいか、自分の体なのに、「何が原因かわからない」という具合で、最初は婦人科に駆け込みました。すると、「異常なし」という診断結果。具合はよくないままですから、翌朝、胃腸クリニックに行きました。
 内視鏡検査などを行ったところ、結果は「虚血性大腸炎(※)」。大腸への血液の流れが悪くなることで炎症が起こる病気なのですが、悪化すると腸の壁に穴があくこともあるそうで、即日入院することになりました。手術はしなかったものの、とにかく腸を休める必要があるということで、絶食と点滴、という生活を余儀なくされました。絶食期間は丸3日間。でも思ったほど「空腹でつらい」といった状態にはならずに済んだことを覚えています。それよりもずっと寝ていなければならないことがつらかったです。家族は、夜にお見舞いに来てくれたり、家事を自分たちでやってもらったりして助かりました。一週間くらいで無事に退院できたので、よかったですね。

 こくみん共済には、10年くらい前に「保障を必要なものだけに絞ろう」と思って保障の点検・見直しをしたときに加入しました。何かあったときの保障ですから、日常生活において共済の存在は忘れていましたが、退院したときに思い出しました。「さすがに入院すると、医療費って結構かかるものだな」と、あらためて共済に加入していてよかったと思いました。
 まずは電話をかけたのですが、その後、手続きの書類が届きました。私が手続きをしたことは「必要なことを記入し、病院の領収書を添付して返送した」のみで、書類を記入する際も、どこに何を書けばいいかがわかりやすかったです。手続き後、すぐに共済金が振り込まれていました。あまり詳しく覚えていないんですけど、つまり「何事もなくスムーズだった」ということです(笑)。

  • 虚血性大腸炎:大腸への血液循環が悪くなり、その部分に潰瘍や炎症が起こる病気。(新編百科 家庭の医学[主婦と生活社刊]より)

退院してから自分の意識が変わり、生活を見直すようになった

 退院後しばらくしてから気づいたのは、「そういえばこれまでに何回か、お腹が痛くなることがあったなぁ。私はきっと、不摂生が続くとお腹が不調になりやすいんだ」ということ。虚血性大腸炎にかかったことで、自分の不調の原因がわかって少し安心しました。そして同時に「ちょうど体の調子がくずれる年頃だし、生活を見直さなきゃな」と、思うようになりました。私には夫と3人の子どもがいて、これまで「家族にはきちんとした食事を」という思いがありましたが、自分の食事のことはそこまで考えていなくて、“あまりもの”で済ませたり抜いてしまったりと、適当なところがありました。生活自体も、仕事が中心だった気がします。
 そこで、運動を心がけ、食事も栄養やバランスを意識するようになりました。まずはジョギングを始め、「ヨガサークル」を紹介してもらいました。先生は、ヨガ以外にもいろいろなことに精通されていて、筋トレやウォーキングといった運動、食事、さらにはテーピングの巻き方までアドバイスをもらっています。
 病気を患ったことや、自分よりも年上なのに若々しく元気な先生に出会い、刺激をもらっていることもあって、ひと駅分くらいある職場まで歩いて行ったり、食事は野菜や発酵食品を多めに摂るよう心がけたりと、自分の生活がこれまでと変わったことを実感しています。運動はたまにさぼってしまうこともあるんですけどね(笑)。でもおかげさまで健康診断の数値は、以前よりも改善されている項目もあって、うれしい限りです。

いつか落ち着いたら、ボランティアをやってみたい

 子どもは3人とも大きくなったので、仕事をしながらも、空いた時間で自分の趣味を楽しんでいます。例えば「街歩き」。同じ都内でも、行ったことがない街だと、ぶらぶら歩くだけで路地裏の店など何か発見があってわくわくしますよね。旅行も大好きで、夫とは観光を楽しんだり、娘とは海外で気ままにショッピングや食事を満喫しています。あと、月に1回パン教室にも通っています。パン作りは、粉の種類ひとつで味が変わり、うまく発酵させるのにきちんと温度や時間を管理する必要があるなど、奥が深いもの。将来、あらためてじっくりパン作りに取り組みたいと考えています。
 ちなみに夫は、もともと陸上や野球をやる“スポーツ好き”だったのに、十数年前にバイクの事故で片方の足首を複雑骨折して、激しい運動はできなくなってしまいました。でも、とても前向きで、最近新しい趣味を見つけました。そのひとつが家庭菜園で、さまざまな野菜を育てています。事故にあったのに、またバイクに乗りたいと、新車を購入していました。「いつか後ろに乗せてあげるから、バイクで一緒に旅行しよう」と言っています。私は「恐いからやめておくよ」と断っているんですけどね(笑)。

 今は自分の健康に気を遣いつつ、何か興味を覚えたものにはどんどん挑戦していきたいと思っています。そして、自分の生活に少し余裕が持てたら、ボランティアなど誰かの役に立つこともやってみたいと考えています。生き甲斐って、「誰かに必要とされることで感じられるものなのかな」と思っているので。
 私の場合、大きな病気ではなかったですが、病気によって自分の身体と向き合うようになったし、今は良かったと思います。前向きに考えることはやはり大切だと痛感しました。もし災難に直面されて先行きが不安な状況の中にあっても、希望を捨てず、少しずつでも前に向かって歩み出してもらいたいなと、思います。

編集後記

 とても穏やかでやさしいS.Tさん。取材後の撮影では、ピアノに腰掛けてもらいました。たまに弾くそうで、息子さんのギターとセッションし音楽を楽しむこともあるそうです。ご家族の写真や取材のエピソードからも、うらやましいくらいとても仲が良いことが伝わり、ほほ笑ましく思いました。