こくみん共済 coop の公式ホームページお問い合わせ全国の窓口関東統括本部 公式ストーリー人のため、社会のため。一人一人がそう思えば、日本は、世界は、変わるはず

人のため、社会のため。
一人一人がそう思えば、日本は、世界は、変わるはず

東京都在住
K.S
さん [64歳]

PROFILE
家庭教育相談所で、悩みを抱える母親たちにアドバイスをする仕事に従事。自身はご主人と一緒に息子2人、娘1人を育てあげた3児の母。

子育てに悩むお母さん方の相談を受けるのが私の仕事

 私は家庭教育相談所という機関で働いています。おもに、子育てに悩むお母さんたちの相談にのったり、アドバイスをしたりする仕事です。約25年勤めてきましたが、「家族の仲がうまくいっていない」「子どもが言うことをきかない」「30代で引きこもっている子どもがいる」など、いろいろなことで悩んでいる方々がいらっしゃいます。
 例えば子どもの反抗期で悩む親御さんには、「成長、発達している証拠です」と伝えます。子どもは理由なく反抗しているのではなく、両親のことをしっかり見ていて、ごまかしたり矛盾したことを言ったりする大人の嫌な面に気付いて反抗していることがあるのです。ですからそんなときは子どもの話をちゃんと聞いて、そして「ありがとう、よく気付いたね」と言って悪いところは認め、反省し、直していけばいいんです。そういう親の姿を、子どもは学んで育っていくのです。
 この仕事をやっていて一番うれしいのは、相談を受けていた親御さんから「不登校だった子が、再び学校に行くようになった」という知らせを聞いたときですね。

 よく親御さんには「自分の思い通りにしようとしないことが大切」と伝えます。まずは自分の態度、接し方を反省して、自分から変わることが大事です。場合によっては、友達や先生の力をかりて、たまに訪ねてもらったり。また、悪いところにばかり目を向けるのではなく、「この子のいいところはどこかな」と、長所を見つけて褒めてあげるよう伝えています。
 時間はかかりますが、子どもはもちろん、ご家族みんなの将来に関わることだからこそ、喜びも大きいんですよ。

「ひとつ“いいこと”してきてよ!」自分の子どもに毎日言って聞かせた言葉

 そもそもこの仕事に就いたのは、自分が結婚をして子どもが生まれたとき、「良い子に育てたい」と思ったのがきっかけです。以来、勉強をして家庭教育師の資格を取り、こうした相談にのっています。今64歳になりますが、まだまだ現役です。
 私自身は、息子が2人と娘が1人います。子どもが小学生の頃からずっと続けてきたことがあるのですが、それは、玄関で子どもを送り出すときに必ず「今日、ひとつ“いいこと”してきてね!」と声をかけること。常々、「人のため、社会のために貢献できる人になれ」と、子ども達には言ってきました。
 あるとき、社会人になった息子が、「人のため、社会のためになることを考えないと良い仕事はできない、ということがひしひしとわかってきた」と、私にメールをくれたんです。ずっと言ってきたことは間違いじゃなかったんだ、と非常にうれしく思いました。

家族全員大病は一度もなし!そんな健康一家を襲った突然のできごと

 我が家はお陰様で家族5人とも健康で、大病をしたことはありませんでした。しかし約2年前、長男が腸の病気と診断され、入院することになりました。当時、会社から帰って腹痛を訴えた長男は、近くの病院で薬をもらっただけで、次の日は普通に出勤しました。しかし、その日の帰宅後、腹痛に加え、熱を出したので、今度は救急外来を受け付けている大きな病院へタクシーで行き、診察の結果2週間ほど入院することになりました。
 なにしろ突然だったので驚きました。ただ、手術の必要はなく、点滴を打って安静にしていれば治るとのことでしたので、ホッとしたのを覚えています。
 共済金が振り込まれるまでの手続きは、診断書と入院時の領収書のコピーを送るだけで済みました。当時、すでに加入して15年くらいになっていたからでしょうか、すぐに信用してくださったのかなと感じました。「掛金が手頃でいい」と教えられ加入した全労済の共済ですが、加入していて本当によかったと思います。

大切にしたい、万一のときの備え
そして助け合いの心

 人生何が起こるかわかりませんから、備えは大切。そして助け合いの心が何より大切ですよね。今回の入院のケースだと、医師や病院の関係者の方に助けていただきました。共済だって、みんなの掛金で病気やけがをした人を支える仕組みですから、助け合いですよね。私の父は校長、そして地域の教育長も務めていた人でした。そんな父の影響もあってか、いつも人のために役に立ちたい、社会に貢献したいと思って暮らしてきました。
 人間は一人では生きていけません。両親、家族、友人、先生など、たくさんの人に支えられて生きていると感じています。また、極端なことをいえば、地球があって、光や空気、水といった自然がある。

お米をつくってくれる人がいて、電気や水を供給してくれる人がいる。人は生きていると同時に、生かされていると思います。だからこれからも、人のありがたさ、自然のありがたさを感じて、「自分のやることが人のため、社会のためになるように」と思って生きていきたいです。また、一人一人がそうした考えを持てば、日本は、そして世界はきっともっとよくなると信じています。だから少しでもそのお手伝いができればと思っています。

編集後記

 「いま病気やけがで苦しんでいる人へメッセージを」とお願いしたところ、こう答えてくれました。「絶対にマイナスに捉えないでください。『なんで私がこんな目に…』と思うのではなく、入院などで周囲の方々に世話になったりするのだから、『人の恩ってありがたいな』と感謝してはいかがでしょう。そうすれば入院してただ寝ていることもまた、意味があるって思えるはず」と。決して人のせいにせず、つねに前向きに自分の見方・考え方を見つめ直してきたK.Sさん。一つ一つが優しく、重みのある言葉に、心が洗われるようでした。