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医療現場最前線の医師に聞く、感染が疑われたときにまずやるべきこと。

公開日:2020年12月21日

時間外救急プラットフォーム「ファストドクター」を立ち上げ、医師としても日々医療現場の最前線で働いている菊池亮さんに新型コロナウイルスの感染が疑われる症状や症状が出た際の注意点、感染時の対処法についてお話を伺いました。

新型コロナウィルスの感染が疑われたときにまずやるべきこと。医療現場最前線の医師がお答えします。

「ファストドクター」は新しい時代の救急医療。

ファストドクターは、病院が開いていない夜間や休日に、患者さんからの救急相談をお受けし、救急車を呼ぶ必要があるのか、病院受診が必要なのか、経過観察で良いのか、といった受診判断のお手伝いをしています。そして、通院が難しい患者さんへは、救急往診、オンライン診療といった自宅で医療が受けられる体制も提供しています。さらに、診察終了後は、かかりつけ医の先生と連携し、患者さんにとって切れ目のない医療提供をサポートしています。

感染の疑いがあるとき、まずは「かかりつけ医」へ。

12月になり、新型コロナウイルスの感染拡大が本格化しています。ファストドクターへも、発熱患者さんからの救急相談が増えてきています。
新型コロナウイルスの感染かどうかを個人で判断することは難しいですが、咳・鼻水・痰が出るなど、風邪のような症状が出てきた場合は注意が必要です。そして、特徴的な症状は味覚・嗅覚障害ですが、小さいお子さんや高齢者などの自己表現が難しい人やアレルギー性鼻炎をお持ちの人などは、症状からの判断が難しい場合もあります。下痢などお腹の症状が主体の患者さんもいらっしゃいます。

新型コロナウィルス感染症状の例

  • 咳・鼻水・痰などの風邪のような症状
  • 味覚障害
  • 嗅覚障害
  • 下痢などのお腹の症状

新型コロナウイルス感染症の診断は、検査をしないと分かりません。まずはかかりつけ医へ電話で相談するようにしましょう。
かかりつけ医がいない場合は、都道府県の保健所などが設置している電話相談窓口があります。しかしながら、今後の感染の流行期には電話が繋がりにくくなる可能性もあります。

最近は、ご自宅でPCR検査が受けられるサービスもありますが、ご自身で行う場合は、採取する唾液の量に気をつけたり、直前にうがいや歯磨きを行わないなど、細かな注意点があり、これを守らないと正確な結果が出ない場合もありますので、注意するようにしましょう。

自分でPCR検査をする際は

  • 採取する唾液の量に気をつける
  • 直前にうがいをしない
  • 直前に歯磨きをしない
  • その他、細かな注意点がある

これを守らないと正確な結果が出ないことも

陽性患者は病院ではなく都道府県が管理する。

感染が発覚した場合の療養先は、医療機関ではなく都道府県の保健所などが管理しています。患者さんの基礎疾患の有無、年齢、家庭背景などを含め、入院が必要か、ホテル・自宅療養で対応が可能かを保健所が判断します。
ホテル・自宅療養となった場合は、二次感染への細心の注意を心がけてください。家の中でも1m以上の距離を保つことや、マスクの着用、手洗い、うがい、換気はもちろん、室内での接触部の消毒も徹底いただきたいと思います。

陽性患者は病院ではなく都道府県が管理する。

「受診控え」が重症化につながる恐れ。

高齢者や喫煙者、基礎疾患をお持ちの人などは重症化のリスクが高いといわれます。
今後、国内での感染者が増え、感染爆発に近い状況になったとき、二次感染のリスクから病院受診を控える患者さんが増えることを懸念しています。特に重症化リスクのある患者さんは、受診控えはせず、少しでも疑わしい症状がある場合は、必ずかかりつけ医の先生に相談をするよう心がけてください。
もちろん、ファストドクターでも相談は受けつけています。症状をお聞きしたうえで、受診した方が良いのか、自宅で安静にしていた方が良いかなど、看護師が細かくアドバイスしますので、お気軽にご相談ください。

受診した方が良いのか、自宅で安静にしていた方が良いかなど、看護師が細かくアドバイスしますので、お気軽にご相談ください。

個人の努力と意識で防ぐ感染拡大。

新型コロナウイルス感染症への対処法は、少しずつ明らかになってきましたが、未知の部分もまだまだあり、引き続き細心の注意を払う必要があります。
若い人は、高齢者や基礎疾患を持つ人へ感染を拡げてしまうリスクを意識してください。高齢の人は、自身の身を守ることを意識してください。
現在、発熱診療の体制確保や、病床の確保など、医療体制はまだまだ充分ではありません。今後の感染流行期に向けては、何よりも個人の意識が大切です。ご理解ご協力をよろしくお願いします。

菊池 亮 ファストドクター株式会社 代表取締役 医師
PROFILE

菊池 亮 
ファストドクター株式会社 代表取締役 医師
ファストドクター株式会社は、患者と医療機関をつなぐ時間外救急プラットフォーム「ファストドクター」を提供している。2040年に向けて高齢者人口が増加する都市部(東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪・兵庫・京都・奈良)を中心に、救急相談・救急オンライン診療・救急往診といった、自宅に居ながら診療が受けられる環境を実現し、通院が難しい患者の救急受診を支援している。さらに、地域の医療機関との連携で、時間外のかかりつけ医機能の強化と、患者のかかり方の適正化を推進する。

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