「社会がたすけあいにあふれている」と回答したのはわずか3%
2020年1月、こくみん共済 coop は「たすけあい」に関する意識調査を実施しましたのでその結果をお知らせいたします。
日本人の8割が「たすけあいがあふれる社会」を望むも、
「社会がたすけあいにあふれている」と回答したのはわずか3%~
<主な調査結果>
・「たすけあいがあふれる社会」に対しては共感する人が77.2%と多い。
・「社会がたすけあいにあふれている」に「そう思う」と回答した人はわずか2.9%。
・過去1 ヵ月以内に「知らない人で困っている人を助けたことがある人」は14.4%と低い。
・「知らない人で困っている人を助けたことがない理由」は「そのような場面に出会わなかった」が75.2%と最多。
・「知り合い」でも「知らない人」でも日本人は「たすけを求める」のが苦手。
イギリスのチャリティー団体「Charities Aid Foundation(CAF)」発表の「World Giving Index 10th Edition」によると、「過去1 ヵ月以内に『見知らぬ人、あるいは、助けを必要としている見知らぬ人を助けたか』」という調査で、日本は最下位の125 位でした。
※Charities Aid Foundation「CAF World Giving Index 10th Edition」(October 2019)より引用
今回の調査においても「過去1 ヵ月以内に『知らない人で困っている人を助けたことがある人』」の割合は、14.4%と低い結果となりました。しかしながら、助けたことがない理由は「そのような場面に出会わなかった」が75.2%と最も多いことから、困っている他者に冷淡なわけではなく、困っている他者に出会っていない(または気づいていない)だけではないか、と調査結果から見て取ることができます。
また「たすけあいがあふれる社会」に対して共感する人の割合は77.2%と高く、日本を「たすけあいがあふれる社会」としていくための活動を広めていける可能性を感じることができます。一方で、「『社会がたすけあいにあふれている』と思いますか」という質問に対して、「そう思う」と回答した人はわずか2.9%という結果となりました。
この結果から、約8 割の人が「たすけあいがあふれる社会」に共感しているという事実と、73.1%の人が「社会がたすけあいにあふれている」とは思えないという事実との間に、大きなギャップが存在することが浮き彫りとなりました。
現状は、多くの方が「社会がたすけあいにあふれている」とは思えていない日本ではありますが、「知り合い」「知らない人」、それぞれに関して「たすけあい」に対する気持ちや意識を調査してみると「知り合い」に対しての方が「たすけあい」に前向きであることが見て取れます。
また「知り合いに、助けを求めることができる」に「そう思う」と答えた人は6.8%、「知らない人に、助けを求めることができる」に「そう思う」と答えた人は4.5%とどちらも低く、日本人は自ら「助けを求める」ことが苦手ではないか、と見て取ることができます。
「たすけあいがあふれた社会」を実現していくための一つの方法として、気軽に「助けを求める」ことができる環境作りが必要となってくるのかもしれません。
こくみん共済 coop は、2019年10 月から「たすけあいをもっと気軽に楽しいものにできたなら、より過ごしやすく、あたたかい社会になるのではないか」という想いで「ENJOY たすけあい」プロジェクトを実施しています。本調査結果を受けて、「ENJOYたすけあい」の活動を普及し、日本が「たすけあいにあふれた社会」となるための一助となるよう、取り組んでまいります。