コロナ禍で、6割以上が自身のたすけあいの意識が高まったと回答
コロナウイルス禍の2020年6月、こくみん共済 coop は「たすけあい」に関する意識調査を実施しましたのでその結果をお知らせいたします。
「コロナ禍で自身のたすけあいの意識が高まった」と回答した人は6割、「今後の社会でたすけあいが必要と思う」と回答した人は9割以上に。
<主な調査結果>
・これからの社会にたすけあいが必要だと思う人は 90.2%
・「自分自身のたすけあおうという意識」が高まったと回答した人は 66.9%
・新型コロナの影響を実感している人は 69.9%
・緊急事態宣言の生活で、特に「家族」と「社会インフラを支えてくれる人」のたすけを実感。
・ 社会がたすけあいにあふれていると思う人は 46.1%で、コロナ禍以前よりも 20%近く増加。
・社会のたすけあい・支え合いの変化に関しては「変わらない」と感じる人が 57.9%と半数以上だが、「増えた」と回答した人は 32.8%で、「減った」と回答した 9.3%よりも高い数値。
・「たすけあいがあふれる社会」に共感する人は 82.2%
コロナの影響を実感している人は約 7 割。特に 10 代・高齢者が顕著な結果に
今回の調査で、「新型コロナウイルスによる影響」を聞くと、69.9%と約 7 割の人が何らかの影響を実感していました。
世代別に見ると、10 代では 87.4%と、他の年代に比べて高い結果となっています。3 月からの小中高の休校要請により、卒業式や入学式の中止、進学・就職、自宅学習の変化など、学校・学業が生活のほとんどを占める 10 代にとって、コロナが生活に多大な影響を与えていることがわかりました。
また、コロナ禍の影響で最も変化した行動を聞くと、1 位「外出・レジャー」、2 位「仕事・学業」、3 位「人との接触」という結果になりました。世代別に見ると、若年〜中年層では「仕事・学業」、高齢層では「人との接触」が最も多く、生活環境の違いにより、回答にばらつきが見られます。
10 代では、「仕事・学業」が 6 割以上の回答を占め、20 代30 代の働き盛りの層では、自粛期間中も仕事の都合で休めない人も多かったと予想され、「変化がない」と回答する人が他の年齢層よりも多く見られました。60 代以降の高齢者層では、病院や買い物など、日常生活の中で社会的距離を強く感じる機会が多いことから、「人との接触」がより強く意識されたと想定されます。
緊急事態宣言下では「家族」「社会インフラを支えている人」からのたすけ・支えを実感
様々な行動が制限される緊急事態宣言下で、具体的にどのような人にたすけられたかを聞くと、1 位「家族」、2 位「社会インフラを支えてくれる人」、3 位「知人・友人・恋人」という結果になりました。緊急事態宣言下では、自宅での時間が増えたことから、最も身近な存在である家族や、普段意識することがない社会を支える人からのたすけや支えを実感する機会となったことがわかりました。
コロナ禍で「たすけあい」の実感は増加。今後は「たすけあい」の可視化が必要
社会のたすけあいの状況について聞くと、「たすけあいにあふれている」と回答した人は 46.1%で、前回(コロナ禍前)より 19.2%上昇しています。また、社会の「支えあい」や「たすけあい」の変化を聞くと、「変わらない」と回答した人が 57.9%と半数以上を占めているものの、「増えた」と回答した人は 32.8%で、「減った」と回答した 9.3%よりも高い数値でした。
コロナ禍の影響で、たすけや支えを実感したり、感染防止に配慮した行動を実践したりしているものの、まだそれらをはっきり「たすけあい」と認識するまでに至っていない可能性があります。
今後、「たすけあい」があふれる社会にしていくためにも、「たすけあい」の可視化が必要かもしれません。
たすけあいへの意識の高まりから、今後の「たすけあい」に対する期待大
「たすけあいがあふれる社会」に対する共感度を聞くと、「共感できる」と回答した人が 82.2%、また、「これからの社会にたすけあいは必要か」を聞くと、「必要である」と回答した人は 90.2%でした。
さらに、「自身のたすけあおうという意識の高まり」を聞くと、「高まった」と回答した人が 66.9%でした。「高まっていない」と回答した人も、その理由として、「外出を控えたり社会的距離を守ったりと、人と接触や交流を避けていたため、たすけあいを感じる機会がなかった」という回答が多く見られ、感染を防ぐための行動を通じた無意識の「たすけあい」が実践されていることがわかりました。
コロナ禍で「たすけあい」を実感することで、今後の日本社会における「たすけあい」が重要であると認識され、そのために個人の意識が高まっていることが、今回の調査から見て取れました。