#今できるたすけあい
コラム

家族の時間が増えて僕が考えたこと

※この記事は2020年4月15日に執筆したものです。

夫婦はたすけあわないといけないな、と最近よく感じる。
というのも、僕がリモートワークで家にいる時間が増えたからだ。
ここ1ヵ月は家族と24時間ずっと一緒にいる。今までこんなに長い時間、家族と一緒にいたことはなかったと思う。

息子たちは早めに春休み入り、5月まで休みが延長されることも決まった。
それに合わせて嫁も仕事を休むことになり、ずーっと家にいる。
家族といえども、人間は狭い空間に閉じ込められるとストレスを感じるようにできている。一緒にいる時間が長くなればなるほど、ケンカする危険性もどんどん上がってくる。

僕のような既婚者が快適にリモートワークを続けるには、パートナーや家族がストレスを溜めないよう気にかけながら、お互いの気遣いが必要になってくる。
家族のストレスチェックのために小3の長男に話を聞いてみた。

「休みはどう? 長くなったけど楽しい?」
「超最高! ずっと休みが続いて欲しい!」

心配御無用だった。子どもたちはこの長い休みをしっかりと楽しんでいる。
最近はゲームがネットに繋がっているので、ボイスチャットで離れている友達とワイワイしながら、楽しそうに一緒に遊んでいる。僕が小学生の頃は友達の家に集まってみんなでファミコンをやっていたけど、今の時代は家に直接遊びに行かなくてもみんなでゲームができるのだ。

書斎で仕事をしていると次男がやってくる。
「パパ! ボードゲームやろうぜ!」
「ちょっと待って~」と返事をすると
「ちょっとまってはナシ!!」とリビングに強制連行される。
「じゃあ一回だけだからね……」と言いながらゲームを始めるのだが、いつの間にかゲームが白熱していて、気がついたら2時間経っていたりする。

子どもたちもゲームやYouTubeばかりだと飽きてしまう。エネルギーを発散するために、家族みんなでボードゲームをする時間も必要なのかもしれない。
そういえば最近は遅い時間まで働いていたので、息子たちとこうやって遊ぶ時間はあまり取れていなかった。想定外の事態ではあるが、こうやって息子たちと遊ぶのは久しぶりなので楽しかったりもする。

そして一番重要なのは嫁のストレスチェック。
「コロナ離婚」なんて言葉がTwitterのトレンドにあがっていたが、これを他人事として笑ってはいられない。

特にうちの嫁は通常時でさえもイライラしやすい性格なので細心の注意が必要だ。今までなら夫婦関係が険悪になれば、ちょっと外に出て頭を冷やしてくるということができた。
しかし今は外にも出られない。一度気まずくなると取り返しのつかないことになってしまう。
「亭主元気で留守がいい」
なんて言葉があるけど、自宅で仕事をするなら嫁に対してはよっぽど協力的な姿勢を見せない限り「なんか家にいるだけで、邪魔だな……」と思われてしまう。僕にとっての快適な職場空間を維持するためにも積極的な努力が必要だ。

家事はもちろん手伝う。皿洗いもやるし、掃除もする。子どもと遊び、風呂にも入れて、寝かしつけもやる。ずっと家にいるのならこのくらいのことは進んでやらなくてはいけない。

特に料理は毎日やっている。もともと料理を作るのが好きというのもあるけど、3食気合を入れて家族に振る舞う。コロナの影響で農家も大変だと聞くので、知人の農家さんから野菜や、肉、卵などをたくさん取り寄せる。食べることで生産者さんをたすけていきたいと思っているので、ガンガン作ってモリモリ食べている。出来る範囲で生産者さんを買い支えたい。農家さんを応援しながら、家族の胃袋もハッピーになるのでいいことばかりである。

さてさて家族の腹を満たして、子どもたちを寝かしつけたあとは嫁タイムのはじまりだ。一緒に映画を観たり、コーヒーを淹れてあげたりする。夫婦でゆっくりと過ごす時間をとる必要があるのだ。このくらいのことをやって、ようやく嫁に「リモートワークも良いもんだね」と思ってもらえる。
僕の努力の甲斐あってか、嫁がここ最近とてもご機嫌に過ごしている。キッチンで鼻歌なんかを歌っている。非常にわかりやすいご機嫌さである。

僕が書斎で仕事をしていると「あなた~♡ お仕事お疲れさま~」とコーヒーを持ってきてくれたりする。語尾にハートマークがついたのなんて何年ぶりだろうか。普段「おいこら」としか呼ばれていなかったので、「あなた〜♡」にすぐに反応できなかった。

そのほかにもご機嫌エピソードはたくさんある。こないだなんて「おやつ作ったよ~」とチョコチップクッキーを焼いてくれたのだ。我が家のオーブンレンジのオーブン機能が使われる日がくるとは思わなかった。

そして「知ってた? クッキーってバターたくさん使うんだよ?」なんて得意げに言う。僕はそのことを知っていたけど、「へぇ~そうなんだ~美味しかったからまた作ってよ」とリクエストをした。嫁は「まかせてよ!」とはりきっていた。
結婚して10年になるが、まさか嫁がお菓子作りに目覚めると思わなかった。ちなみに今日はパウンドケーキを作っていた。しかもおいしいやつ。

僕としてはコーヒーも手作りお菓子もおいしいので嬉しい限りなのだが、それ以上に嫁がご機嫌でいてくれていることがなによりも喜ばしい。僕の生活のすべては嫁の気分次第。この平和な生活を全力で維持したいと思う。そして僕は嫁の機嫌を最優先に考えてきたつもりだったが、嫁も僕が家で快適に仕事ができるように考えてくれているのだと思う。
ご機嫌な嫁がいきなり「明日はパンを焼くんだけど、何パンがいい?」と聞いてきた。
「じゃあアンパンが食べたいな」と僕が答えると「わたしに任せて!」と張り切っていた。

僕は「ゴキゲンはゴキゲンを産み出す」と思っているのだけど、自分から相手の機嫌を取れば、相手も気持ちが良くなって、こちらの気持ちに応えてくれる。
コロナで外に出れずストレスが溜まってくると、トゲトゲした気持ちになって、身近な人にあたってしまうことがあると思う。でも、怒ってケンカをしても、いいことはあまりない。

そんなとき、まずは自分から相手を喜ばせてみるといい。お互いに協力して、相手がご機嫌でいれるように考えるのが、平和に過ごす一番の近道だ。
こんなときだからこそ、夫婦やパートナーとたすけあってお互いご機嫌に生活したい。

世の中は混乱していて、困っている人たちがたくさんいる。僕もどんなことで協力ができるのか、どうやってたすけることができるのか、いろいろ考えている。
でも、まずは「どうしたら家族が楽しく過ごせるのか」を一番に考えていきたい。家から出られない今だからこそ、家族でたすけあいながら、おうちで楽しくみんなでご機嫌に過ごしていきたい。

(写真:藤里一郎 X(旧Twitter)→@shameraman 編集:はつこ)

5歳

36歳ライター、可愛い嫁と、息子が2人。X(旧Twitter)で家族について呟いています。
X(旧Twitter)→@meer_kato

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