#今できるたすけあい
コラム

拝啓、自宅待機のお父さんお母さんたち、どうしてますか?

※この記事は2020年4月12日に執筆したものです。

美味しい料理。
片付いた部屋。
優しいお母さん。
気がきくお父さん。
素直な子ども。

もしもそんな最強カードが揃っているなら、ずーっと家にこもっていてもいい。

このご時世、みんな手持ちのカードで毎日どうやって家で過ごしているのだろう。

残念ながら我が家は、

数回に1回「ママこれ二度と作らないでね」と言われる料理。
まきびしだらけの部屋。
疲れたアピールのお父さん。
素直に「はい」と言ったら死ぬ病にかかっている子ども。

そんな最弱カードで、この閉じこもり生活に立ち向かっている。

朝は子どもたちの
「ママお腹すいた!」で起こされ、
朝食を作って、数時間後にはまた
「お昼ごはん作って!」
「おやつは?」
「夕飯なに?」
と、皿が乾くひまもない食いっぷり。

片付けても片付けても汚れる部屋と
増える洗濯物。

「勉強しなさい」と言えば
「あーうるさいなー、うるせークソババアって言いたいなー」
って、完全に漏れちゃってる悪口を聞かされ

なんで?
なんで私ばっかり苦労してるの?
なんでこんなに毎日戦ってるの?
と思う日が続いていた。

しかし、そんなある日
ニュースを見ながら長女が、ふと
「やだなぁ、ママがコロナにかからないで欲しいなぁ」
と呟いたのを聞いて気が付いた。

そうだった。

家族を守りたい。
自分も守りたい。
みんなで楽しく過ごしたい。

目的は同じなのに、なんで私、戦ってたんだろう。

私たちは、それぞれ切り離して使ったら最弱なカードだけど
たすけあえば最強の組み合わせになるんじゃないか。

だって、お互いがお互いを守りたいという、同じ目的があるのだから。

しかもこれって家族だけの話じゃない。

好きな友達がいる、友達も、その家族も守りたい。
好きなお店がある、お店も、その店主さんも守りたい。
好きな食べ物がある、それを作ってくれる農家さんも守りたい。

みんなみんな、同じ目的の最強カードセットになれるんじゃない?!

そんなことに気づかされた私は、小さなことから変えてみた。

いつも通り「お腹すいた!」で始まる一日も

おいしく食べて、
楽しく勉強して、
目一杯あそぶ!

この目的をみんなで共有して、
みんなでたすけあって達成すればいい。

朝は「パンに何を挟んだらいいか選手権」を開催、
まきびしのように床に散らばった物は「伊賀と甲賀に分かれて回収競争」。
洗濯物は「靴下大臣を任命」し、
勉強では「クイズ戦国武将100人に聞きました」を開催。
あらゆるタスクは、とにかく一緒にたすけあいながらやっつける。

みんなで一日の目的を果たしたあとは、お菓子&無限ゲームパーティー。

子どもたちは「ずっとこの生活でもいいなー」と言い出すほど楽しんでいる。

もしかして、コロナウイルスにつける薬って、“たすけあい“なんじゃないのかな。
科学者でも医者でも政治家でもない私にできること。

給食に卸すはずだった食品メーカーの品物を率先して買ったり
自粛の影響を受けた業種を守る署名に参加してみたり
医療従事者の負担を減らすために自分は患者にならない努力をしたり

本当に本当に小さなことだけど、
自分にできることを
できるときにやる。

そして、できないことはお互いに許せばいい。

これだけでたすけあいになってるんじゃないかなと、自分の小さな行動を認めながら、

今日も
「ママお腹すいた!」
「今日はパンに何挟む?」
で始まる朝。

(写真:藤里一郎 X(旧Twitter)→@shameraman 編集:はつこ)

marie

ただの主婦。子ども2人。人としての器がシルバニアファミリーのティーカップくらい小さいので、日常の悲鳴をX(旧Twitter)で呟いています。小学生の娘に、母親をディスった本「自分ことわざじてん」を出されました。X(旧Twitter)→@izakayamarichan

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