今後も子どもの交通安全に関する豆知識を
発信していきます。お楽しみに!
小学1年生が巻き込まれる事故を月別で見ると、8月の発生件数は比較的少なく、一方で10月の発生件数が際立って多くなっています。これはなぜでしょうか?
その理由は、子どもの登下校時に深い関係があります。8月は学校が夏休み時期にあたるため、登下校中の事故も減少します。その一方、10月は次第に日の入り時刻が早まってくる季節です。普段通りの時間に下校していても、すでに夕暮れ時になっていることもあり、子どももドライバーも見通しが悪くなることが、事故につながっているようです。
事故を防ぐためには、子どもを早めに帰宅させることが大切です。夏と同じ感覚では、下校中やお友だちと遊んでいる途中に周囲が暗くなってしまいます。日の入りが早くなってからではなく、季節を先取りして、早めの時刻に帰宅するよう伝えましょう。
新学期になると、新しい通学路を歩くことが増えるかもしれません。安全な登下校のために、特に多い自宅近くの事故について、しっかり対策をしましょう。
自宅近辺での小学1年生の事故発生件数は、成人の2倍にものぼります。自宅周辺での事故が多い大きな理由は、小学1年生は大人に比べて、まだ行動範囲が狭いためです。そのため事故が起きやすい場所をある程度特定し、子どもに伝えることは可能かもしれません。しかし、危険な場所だと頭では理解していても、実際に身を守る行動に移すことは難しい場合があります。
自宅の近くで交通事故が起きやすい場所のマップを作ることが有効です。さらに、実際に子どもと一緒にその場所に行き、危険から身を守るための行動を具体的に指導しましょう。
日に日に暖かくなり、外で遊ぶことも増える季節。子どもの飛び出し事故にも、ますます注意が必要です。
子どもの事故の中でも特に多い、飛び出しによる事故。遊んでいるときに、横断歩道がない場所を渡ってしまうケースが多くみられます。男女ともに、登下校時のおよそ2倍の事故が、遊んでいるときに発生しています。特に小学校入学後は、子どもたちだけで遊ぶ機会が増えるため、飛び出し事故が急増しています。
自動車側には、引き続き飛び出しへの注意喚起を行っていかなければいけませんが、安全運転の意識や技術だけでは回避できない場合があります。子どもにも、家庭での充分な指導が必要です。特に小学校入学前の段階で、しっかりと時間をかけて、遊んでいるときの横断や、飛び出しの危険性を伝えるようにしましょう。
学校や家庭で「横断歩道を渡りましょう」と指導をしているにも関わらず、なぜ、横断歩道のない場所での事故が多発しているのでしょうか?
道路の横断について指導をする場所が、交差点や横断歩道だけになってしまい、「横断歩道がない場所」に対する注意が不足している可能性が考えられます。横断歩道の正しい渡り方を教えることも重要ですが、同時に、横断歩道がない場所を横断することはとても危険であることを伝える必要があります。たとえば、子どもたちだけで遊んでいるときに、ひとりの子どもが横断歩道のない場所を渡ってしまうと、それに続いてみんなが渡ってしまい、事故につながることもありえます。
このような事故を防ぐためには、日頃から横断歩道がない場所の危険性を、しっかりと伝えることが重要です。もしどうしても横断歩道がない場所を渡らなければならない場合には、横断歩道を渡るとき以上に注意して、慎重に渡ることを心がけるよう指導しましょう。