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PROFILEプロフィール
VTuber
Peaky Hikersピーキーハイカーズ
群馬県を拠点に活動する夫婦VTuberユニット。メンバーはメイローとアルピナ。群馬・農業・演劇を活動の3本柱に、YouTubeを中心として動画・配信・リアルイベントなど、幅広く展開している。
CONTENTS
#1
バーチャルは、
畑まで行けるのか
VTuberが土に立つ日
2025年、Peaky Hikersは自ら育てた6.3トンの米を、わずか1週間で完売させた。
成果だけを見れば、成功と呼べるだろう。だが、農業は決して効率のいい分野ではない。ましてやVTuberにとっての“王道”とは言いがたい。
それでも彼らは、あえてそこに踏み込んだ。
背景にあるのは、アルピナの原風景だ。実家は農家。幼い頃から、田畑の向こうには祖父母の背中があった。
天候に一喜一憂しながら、黙々と手を動かし、季節を受け入れて生きる姿。
「継がせようとはされなかった」とアルピナは言う。それでも、そのあり方が、ずっと心に残り続けていた。楽ではないのに、誇りをもって続けられている仕事。

舞台の世界を巡り、表現者として生きる道を選んだあとも、農業は“遠い選択肢”ではなかった。
群馬に拠点を移すと決めたとき、生活と表現の延長線上に、その選択は自然と浮かび上がる。
「守ろうとしたわけじゃない。ただ、好きだった生き方を、ちゃんと自分で引き受けたかった」。
その想いに、メイローの視点が重なる。農作物は、物語になる。生活は、コンテンツになり得る。
こうして農業は、Peaky Hikersの活動の中で、もっとも彼ららしい軸として根を張っていった。

#2
「正解」から降りる勇気
メイローがレールを降りた理由
メイローはかつて、大手企業で開発チーフを務めていた。安定した収入、確かな評価、約束された将来。
けれど胸の内には、明確な後悔が燻っていた。
役者になりたい。物語をつくりたい。学生時代から抱えていたその想いは、朧気にそこにあった。
体調を崩し、休職。立ち止まった時間の中で、はっきりした想いとなって浮かび上がる。
このまま年を重ねても、自分がここにいた理由だけは、見つからない。
不安なのは、失敗することではない。
安定の中で、少しずつ自分の輪郭が薄れていくことだった。
「このままでは何者にもなれないまま終わるかもしれない」。
その感覚が、心の奥で鈍く疼いていた。会社を辞める決断は、挑戦というより精算。後回しにしてきた想いを、ようやく取り戻す行為だった。

#3
好きじゃない人生に
居場所はない
アルピナという生き方
アルピナは高校卒業後、声優を志して上京した。やがて舞台の魅力に惹かれ、全国の小劇場を巡る生活へ。華やかな生活とは無縁だが、確かな熱量がある日々だった。
アルピナが最も恐れていたのは、この日々を捨てること。
好きではないことに時間を使い、「仕方ない」と自分を納得させ生き続けることだった。それは彼女にとって、死ぬことと同義。だから基準は明確だ。
「死ぬこと以外はかすり傷。だから続ける。どこまでも」。
極端に聞こえるこの言葉は、自分の感覚を裏切らないための、シンプルな羅針盤だった。
形が歪でもいい。遠回りでもいい。続けられることを選び続ける。その積み重ねが、いまのアルピナをつくっている。

#4
夢を、事業にする勇気
“続ける”ための現実的な発明
VTuber活動は、すぐには芽を出さなかった。2年間で登録者100人。再生数は二桁に届かない。それでもやめなかった。
「貯金が尽きるまで続ける」。その一点だけを決め、方法を変え続けた。配信から動画へ。
「やりたいこと」から「届く形」へ。
群馬という土地、農業というテーマ。試し、修正し、積み重ねた結果、動画は何万人もの人々に届くようになり、生活と表現が一本の線でつながっていった。

YouTube チャンネル Peaky Hikers
#5
後悔する人生だけを恐れろ
不安の根源が消えたとき
意外なことに、2人はいま「不安がない」と言う。
「一番不安だったのは、会社員時代でした」とメイローは振り返る。
VTuberになって収入は減った。けれど、暮らしの本質はほとんど変わらなかった。
アルピナもまた、こう語る。「後悔する人生になることだけが、怖かった」。
霧の中を歩いているような時間を経て、ある日ふと気づく。
この生き方でよかった。その実感が、不安を消していった。
「好きなことだけで生きる」
それは、特別な才能を持つ人の話ではない。
試し、修正し、選び直す。形を変えながら、続ける。
Peaky Hikersの歩みは、その積み重ねが、やがて“自分の居場所”になることを、静かに教えてくれる。

Peaky Hikers 数々の動画
#6
読者へのメッセージ
メイローさん
自分に嘘をつき続けることは、思っている以上に心をすり減らします。
やりたいことがあるのに、見ないふりをしている感覚があるなら、どんなに小さくてもいいから、まず一歩だけ踏み出してみてほしい。
お金、世間、家族、友だち。
いろいろなものに縛られているように感じるかもしれませんが、立ち止まって考えてみると、本当に自分を縛っているのは“自分自身”だった、ということも多いんじゃないでしょうか。

人生を変えるのに、劇的な決断は必要ありません。気づいたその瞬間から、いつでもやり直しはきくと思っています。
アルピナさん
自分らしく生きることは、正直に言って、簡単ではありません。だからこそ私は、「完璧な形」にこだわらず、好きなことを“続けられる形”を探し続けてきました。
声優でも、俳優でも、VTuberでもいい。名前がなんであれ、自分が納得できるかどうかが一番大事だと思っています。
続けていると、想像もしなかった景色が、ある日ふっと目の前に現れることがあります。
焦らなくていい。歩幅は小さくてもいい。どうか、自分の足で進むことだけは、やめないでください。
好きなことだけで生きる。それは、誰かのための言葉ではない。
迷いながら、揺らぎながら、それでも選び続けた先で、人はようやく、自分の居場所に辿り着く。

Peaky Hikersの物語は、そのことを、静かに、そして確かに語っている。

Peaky Hikers
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2026/05/28
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