国崎先生の
ショートコラム

5月号(No.9)

5分でできる
災害時の簡単トイレ

「食べることはある程度我慢できても、排泄は我慢できない」という人は多いと思います。災害時に断水したら、水洗トイレは使えなくなりますから、トイレ問題は深刻です。過去の被災地では、近くの川や沢、井戸から水を汲んでトイレを使っていました。

しかし、マンションでは配管が破損している恐れもあるため、溜水で流すというわけにはいきません。そこで、災害に備えて水で流す以外に袋に排泄するタイプのトイレを用意しておくと安心です。ホームセンターや釣具屋、スーパーなどで災害用トイレが市販されています。便座にビニールを被せて、排泄が終わったら消臭剤をかけて袋を閉じて始末するタイプが一般的なようです。

市販品を購入すれば備えは簡単ですが、それでは足りないこともあるでしょう。そんな時のために、身近なものでトイレが作れることを知りましょう。まず、靴箱や段ボール箱にレジ袋を被せ、そこに新聞紙を敷きます。その上に細かくちぎった新聞紙を重ねます。排泄をしたら除菌・消臭剤をスプレーし、レジ袋を固く絞りジッパー付きの袋にいれます。新聞紙の上に生理用ナプキンやおむつを敷くのもおすすめです。靴箱や段ボールがない場合に備えて、バケツや便座に被せられるサイズの黒いビニール袋を購入しておくと良いでしょう。消臭剤の代わりに茶殻、濾した後のコーヒーを使う方法もあります。

排泄後の衛生用品として、トイレットペーパーやウェットティッシュ、抗菌剤なども忘れずに用意しておきましょう。