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人生100年時代、「すこやかであること」は誰もが望むところ。
すこやかなココロやカラダ、日々の豊かさを保つための、ちょっとした知識、
ちょっとした実践法。それらは、生きてゆく中で遭遇するかもしれない、
いざというときにも、思いがけず役立つかもしれません。
こくみん共済 coop のWebカルチャースクールは、
自分をメンテナンスするためのヒントを、シリーズでお届けします。

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前編

食事に薬膳の考え方を取り入れて
おいしくアンチエイジングしよう

食事に薬膳の考え方を取り入れて おいしくアンチエイジングしよう

体調を崩しがちな季節の変わり目、寒い時期。普段の食事から、体の調子を整えるよう工夫してみませんか。ヒントになるのが、医食同源の実践ともいえる「薬膳」。特に薬膳のなかでも、体の老化を食い止め、何歳になっても肌ツヤよく若々しく生きる「抗衰老」の料理に、注目が集まっています。今回は、薬膳料理家の阪口珠未(さかぐち・すみ)さんに、女性・男性それぞれのアンチエイジング薬膳と、これからの季節にぴったりな冷えを予防する薬膳のレシピを教えてもらいます。

株式会社漢方キッチン代表
漢方研究家・薬膳料理家
日本中医薬大学講師

阪口 珠未さん

文部省国費留学生として、北京中医薬大学で中国医学を学び、同大学附属病院にて臨床と実習をおこなう。その傍ら、ホテル「天橋賓館」内の薬膳レストラン「時珍苑」で料理を学ぶ。帰国後、漢方薬店にて漢方カウンセリングと薬膳喫茶の経営に携わる。1999年、株式会社漢方キッチン設立。東京・恵比寿にて薬膳スクールと薬店を主宰。清代の西太后をはじめとした宮廷薬膳を研究。企業や自治体でのコンサルティング実績も多い。著書に『西太后のアンチエイジングレシピ』『毎日使える薬膳&漢方の食材事典』『老いない体をつくる中国医学入門』などがある。旅とアウトドアが趣味。

阪口珠未 公式サイト

「五臓」と「気血水」が中国医学の基本

薬膳とは、中国医学の理論に基づいて食材や漢方薬を組み合わせて作る料理のことです。まずは、阪口珠未さんに薬膳の基本的な考え方を教えてもらいました。
「ベースには五臓という概念があります。五臓は肝(かん)、心(しん)、脾(ひ)、肺(はい)、腎(じん)の5つの臓器、及び臓器の働きを指し、これらの臓器が生命活動を担っていると考えます。これらは西洋医学でいう肝臓や心臓などとは意味や働きが少し異なるんです」
また、中国医学でもう一つ大事なのは、「気(エネルギー)」「血(栄養)」「水(体液)」。この気・血・水が足りなくなったり、その流れが滞ったりすることで、体調が崩れると考えられています。
五臓の中でも、「腎」は生命エネルギーのバッテリー電池のようなもの。腎のエネルギーがどのくらいキープできるかによって、体の若々しさが変わるそうです。
「腎に蓄えられているエネルギーのことを『腎精』と呼びます。この腎精を補うような『補腎』の食習慣を身につけることで、体を若々しく保つことができるんです」
腎精を補う食材には、ナッツ、山芋、海藻、ベリー、骨付き肉、魚介類、黒い食材(黒豆、黒米、うなぎ、牡蠣、烏骨鶏など)などがあります。今回は、こうした食材を使った抗衰老、つまりアンチエイジングの薬膳を阪口さんに教えてもらいます。

赤と黒の食材で、エネルギーをチャージする

前編で教えてもらうのは、女性のアンチエイジング薬膳です。中国医学の考え方では、女性と男性の老化はおさえるポイントが違うのだそうです。
「女性は気血水のうち、血が足りなくなりがちです。この血というのは、西洋医学で言う『血液』とは少し違っていて、体に栄養を与え、精神活動にも関わっているものです。血が不足すると、貧血や乾燥、髪や爪のツヤが失われる、目がかすむといった症状が出てきます。女性の場合『美しさ』と直結しているのが、血なんです」
この血を増やすのが、赤い食材。そして、血と腎精を同時にチャージできるのが、黒い食材です。というわけで、今回は「黒豆ハンバーグ」「小豆ごはん」「黒キクラゲと紫キャベツのナムル」「ミックスベリーのスムージー&薬膳ミックスナッツ」を作ります。阪口さん、それぞれの料理のポイントは?
「小豆ごはんの小豆は、保温ポットで一晩お湯につけておけば、下茹でする必要がありません。手軽に作れます。黒豆ハンバーグの黒豆は、市販のパックを使えば、煮る手間が省けます。また、最初にひき肉を塩と酢を入れて粘りが出るまでしっかり練るとおいしくできます。ナムルのキクラゲは、戻したあと必ず熱湯で茹でてから混ぜましょう。薬膳ミックスナッツには、女性の体の調子を整える乾燥ナツメを入れると、血をチャージするパワーがアップします」
詳細なレシピは下に記載してありますので、参考にしてください。

左から、ミックスベリーのスムージー、薬膳ミックスナッツ、黒豆ハンバーグ、小豆ごはん、黒キクラゲと紫キャベツのナムル。
先生からのアドバイス

腎精の考え方は、2000年ほど前に書かれた「黄帝内経」という中国医学の古典にも記載があります。そこには、女性の体の変化について、0歳で親から「腎精」を授かり、14歳で月経が始まり、28歳で髪が最も豊かになり、35歳からやつれ始め、49歳には腎精が衰え月経が止まる、とあります。私達の生物的な体はこのときからあまり変わっていないのですが、医療技術の発展や感染症の予防などにより寿命は飛躍的に延びました。人生100年時代、49歳以降も健康で若々しく生きるために、腎精をうまくチャージする食事をとりましょう。

女性向けアンチエイジング薬膳のレシピ

黒豆はパックの上から手でつぶし、それを練ったひき肉に足すと簡単。

【黒豆ハンバーグ】

材料(小7個分)

  • 蒸し黒豆 140g(市販のパック1袋)
  • 豚ひき肉 300g
  • 玉ねぎ 150g
  • 卵 1個
  • パン粉 10g
  • 塩 ひとつまみ
  • キャノーラ油 大さじ2
  • 紹興酒(日本酒でも可) 大さじ4
  • 醤油 大さじ1.5
  • 青ネギ 5本

作り方

  1. ① 黒豆を袋の上からつぶす。
  2. ② 青ネギは小口切りにする。
  3. ③ 玉ねぎをみじん切りにして、キャノーラ油大さじ1で炒め、冷ます。
  4. ④ 豚ひき肉に塩を加えて練り合わせる。③、パン粉、卵を加えて混ぜ合わせる。
  5. ⑤ ④を7個に分けて、空気を抜くようにして、丸く成形する。
  6. ⑥ フライパンにキャノーラ油大さじ1を敷き、⑤を中火で焼く。焼き色がついたらひっくり返して蓋をし、弱火で3、4分、中に火が通るまで焼く。取り出す。
  7. ⑦ フライパンに醤油、紹興酒を加えて煮切る。
  8. ⑧ ⑥に⑦をかけ、ネギをふる。

【小豆ごはん】

材料(約4人分)

  • 小豆(あずき) 40g
  • 胚芽米 2合
  • 黒ゴマ 適宜

作り方

  1. ① 小豆を洗う。500㏄程度の保温ポットに沸騰したお湯を注いで温める。お湯を捨てて小豆を魔法瓶に入れ、上から熱湯を注ぎ、蓋をしてそのまま一晩、(朝仕込んだら夕方まで)置いておく。
  2. ② 小豆をザルにあげて、つけ汁と小豆に分ける。
  3. ③ 米を研ぎ、小豆を加える。つけ汁を400㏄加えて浸水する(足りなければ水を足す)。
  4. ④ 炊飯器で、普通の炊飯モードで炊く。
  5. ⑤ 器に盛り、黒胡麻をふる。

冷凍保存可。おにぎりにしてもおいしい。

【黒キクラゲと紫キャベツのナムル】

材料(約4人分)

  • 黒キクラゲ 10g
  • 紫キャベツ 150g
  • パクチー 50g(3、4株)
  • アーモンドフィッシュ 3袋(21g)

(簡単チリソース)

  • 豆板醤 小さじ1
  • ハチミツ 大さじ2.5
  • ナンプラー 大さじ1.5
  • レモン汁 大さじ3

作り方

  1. ① 黒キクラゲは洗ってたっぷりの水で戻し、細めに切る。紫キャベツは5ミリ幅の千切りにする。パクチーは根を切り、4cm幅に切る。
  2. ② 湯を沸かし、パクチー、紫キャベツ、黒キクラゲの順で1種類ずつさっとゆで、水気を切る。
  3. ③ ボウルに簡単チリソースの材料を混ぜ合わせ、②とアーモンドフィッシュを加えて混ぜる。

【ミックスベリーのスムージー】

材料(約1人分)

  • ミックスベリー冷凍(ラズベリー・ブルーベリーなどのミックス) 50g
  • バナナ 1本
  • 水 100cc〜150cc

作り方

  1. ① 材料をミキサーに入れて、撹拌する。

【薬膳ミックスナッツ】

材料(約1人分)

  • ローストミックスナッツ(くるみ・アーモンド・カシューナッツなど) 15g程度
  • クコの実 3g
  • なつめチップス 3g

作り方

  1. ① 材料を混ぜ合わせる。

多めに作って、乾燥材を入れて密閉瓶に入れて冷蔵保存すると便利。
小さいピルケースなどに入れて、おやつ代わりにするのもおすすめ。


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