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今月の「生きるヒント」

今も大事、将来も大事。“お金”を語ろう 今も大事、将来も大事。“お金”を語ろう

その人の価値観をはかるモノサシにされることも多い“お金”。人生に、深くかかわりがある割に、真正面から語られることが少ないのも“お金”です。
誰かのお金観の背景にある経験やエピソードは、いつか自分のそれと重なるかもしれないし、現在の向き合い方を考え直すきっかけになるかもしれません。専門家による経済の話でなく、人それぞれの、お金にまつわるストーリーをお届けします。

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やりがいある仕事、夢中になれるなにかを、家族優先で やりがいある仕事、
夢中になれるなにかを、
家族優先で

竹下 智さん

たけした・とも

早稲田大学法学部3年

1995年長崎県生まれ。大学進学を機に長崎から上京。高校時代は写真部、ダンス部を渡り歩き、大学でもダンスサークルに在籍。ジャンルはヒップホップ。海外文化に興味があり、高1で学校の懸賞旅行で上海、ロンドン、パリに、高2のときは一年間のカナダ留学を経験。以来ヨーロッパを中心に、15ヶ国を旅する。法学部だが法曹界に進むつもりはなく、大手コーヒーチェーンでアルバイトをしながら、将来を見据えてどのような就職活動を展開すべきか考え中。

アボカドは特売日まで我慢するのに、アイスはつい

学費と家賃のほかに、月々5万円の仕送りをしてもらっています。1年分の60万円をまとめて振り込んでくれるので、底を突かないよう大事にやりくりするようにしています。コーヒーチェーン店でのアルバイト代は月に5万円から7万円。仕送りの分とは口座を分けて管理しています。大学2年までは奨学金も使っていたのですが、将来、40代くらいまで返済し続ける負担の重さを考えて、両親に相談してやめました。

食いしん坊なので、食べ物には目移りしますけど、物欲は強いほうではありません。中学生のころ母に言われて始めたお小遣い帳をいまもつけながら、シャワーやエアコンの効率的な使い方を調べたりして、ちまちま節約。好きな旅行のために、できるだけ貯金にまわすようにしています。割とケチなほうです(笑)。値段との兼ね合いを吟味するから買い物が長くて…。納豆ひとつ買うにも、小粒よりも好みの中粒や大粒の、おいしそうなのを買いたいし、納豆コーナーでしばし悩みます。近くのスーパーだとなぜかいつもひき割りが安いのですが、その妥協はできないです(笑)。私にとって贅沢野菜のアボカドやトマトは、特売日にだけ買います。だけど、通常一個150円のアボカドは90円のときだけと我慢してるのに、アイスはついつい買っちゃいます。

同級生には、実家が裕福なんだろうと思わせる生活ぶりの子もいて、正直うらやましいです。私も、旅行先で好きなものを好きなだけ食べてみたい(笑)。ホテルのアフタヌーンティーは憧れです。でもいまは使うべきときではないので、これからがんばります。定年後にはクルーズ船で世界一周する、思い切りリッチな旅もしてみたい。祖父母の出会いがクルーズ船だったと聞いているので、余計に憧れています。

とことん夢中になれることに出会えたら

大学の友人と出かけたスペイン旅行で、モロッコまで足を伸ばした。初めて目にした砂漠での、思い出の一枚。楽しそう!

大学の友だちと卒業後の話をすると、とにかくバリバリ働いてキャリアアップしたい人も、結婚して専業主婦になって趣味の習い事にいそしみたいという人もいますね。私は中間くらいかな。ちょっぴり野心はあります。どんどん上の収入を目指したいというよりは、やりたいことを見つけて、その中でチャンスをつかみたいです。とことん夢中になれるものに出会いたいという気持ちが強いから、そんな仕事に巡り会えたら、もしかしたら仕事命になってしまうかもしれません。

影響を受けやすいせいか、これまでいろんなものにハマってはきたんです。中学生のころは大河ドラマにハマって、歴女でした。日曜の夜は必ずテレビの前。戦国時代の漫画もいっぱい読んで、詳しくなりました。そのあとは漫画『宇宙兄弟』の影響で宇宙にハマりました。惑星にすごく興味を持って、天文台目当てで茨城県つくば市まで行ったこともあります。ほかには、着付けをする母の影響で日本の伝統色に惹かれたのをきっかけに、カラーコーディネートや、色が人に与える心理的な効果などをかじったりもしました。長く続いているのはダンスと写真ですけど、夢中とまでは言えないかも。この先、夢中になれるものができたらいいなぁと思います。

※れきじょ。歴史ファンや歴史通の女性を指す造語。歴史上の人物をアイドルのように好きになる女性も多い。

お客さんが喜ぶような企画を開発する仕事をしてみたい

大学近くの公園で。手にしているのは、使い込んだ早稲田大ダンス部のオリジナルバッグ。練習はきついが仲間との時間が楽しいのだそう。

いくつかのバイトを経験して、コーヒーチェーン店ではもうじき2年になります。そこでサービス業の楽しさに目覚めました。職場の仲間との連帯感を持てる感じが好きですし、接客の現場も気に入ってますが、将来は裏方にまわって、どうしたらお客さんに喜んでもらえるかを考える企画の仕事をしてみたいです。お客さんが楽しいと思える空間やサービスを開発して、なにか残せたらうれしいです。

いまは、まずは日本の社会を知りたいと思うようになりました。でもずっと海外志向で、仕事も海外でしたいと思った時期があります。もっと子どものころは、近所に愛されるチーズケーキ屋さんになりたかったです。イギリスのオックスフォードあたりで、ときどきしか営業しないお店をできたら素敵だと、それはいまも夢見てはいます。そんなチーズケーキ屋さんは夢物語かもしれませんけど、就職したら、誰かのためになると実感できる、やりがいのある仕事がしたいです。

子育てに専念したいから、高収入の夫がいいのかな・・・

結婚願望はあります。30歳くらいまで精一杯やりたいことをしてから結婚して、子どもができたら、できるだけ子どもと一緒にいたいです。古い考え方なのかもしれないですけど、子どもが小さいときは、私は子どものそばにいたいから、その間は夫に家計を支えてもらいたいです。そうなると現実的には、ある程度の収入がある人じゃないとむずかしいですよね。

中学生くらいまでは「お金じゃない」と思ってたんですけど、結婚するならやっぱり、年収高めの人がいいと思っちゃうかな。ただ、稼ぐ人って忙しいですもんね。稼いでくれても忙しくて家にいないのはちょっと…。家族を優先して、ちゃんと帰って来てくれる人がいいです。うーん、これってどっちかになっちゃうんでしょうか。どうしたらいいんですかね(笑)。私自身、仕事やお金は自分の生活を支えるために必要なもので、生活を犠牲にしてまでがんばるものではないって思いながら、「仕事は単なる手段」と割り切るのもまた違って、やりがいとか手応えも求めています。欲張りなのかな……。

お金にまつわる10のQ&A お金にまつわる10のQ&A

竹下智さん
  1. Q1.
    お金のことには詳しいほうだ。
  2. Q2.
    「趣味は貯金」に共感する。
  3. Q3.
    「趣味は投資」に共感する。
  4. Q4.
    先のことはわからないからこそ「使う」。
  5. Q5.
    どんぶり勘定の人よりお金に細かい人のほうが信用できる。
  6. Q6.
    100万円と10億円、もらえるなら10億円。
  7. Q7.
    お金の稼ぎ方と使い方、こだわるなら稼ぎ方。
  8. Q8.
    「金は天下の回りもの」に賛同する。
  9. Q9.
    アリとキリギリスならアリタイプ。
  10. Q10.
    お金にまつわる経験から得た教訓や信条をお聞かせください。

    高2のときに留学したカナダで、ホストマザーが言った「日本人は仕事をするために生活してるよね」という言葉が、すごく印象に残ってるんです。そうだなぁ、逆だよなって。お金は生活を豊かにするために必要なもので、だから働くんじゃないのかなって。そのホストマザーとはいまでも交流が続いていますが、とても家族を大事にする人で、いま思い出しても素敵だなぁって思います。これから就職する私も、そんなふうに、自分や誰かのためになるような仕事のしかたをしてゆけたらと思います。

編集後記

編集後記

なにをもって“ふつうの”と言っていいかはわかりませんが、できれば、いまのふつうの大学生に、お金についてお聞きしてみたいと思いました。これまで登場いただいた、経験豊かな皆さんのようには深くなくても、二十歳前後の、等身大のお話をお届けしたかったのです。背伸びせず、素直に語ってくれた、笑顔まぶしい竹下さんは堅実な印象。「結婚相手は年収高めの人がいいけど、家族を優先してほしい」「仕事やお金のために生活を犠牲にするのは違うけど、仕事にはやりがいもほしい」ご自分に、自信なさげに「欲張りなのかな」と揺れていました。欲張りでは、ないですよね!

『今も大事、将来も大事。“お金”を語ろう』第9回は、
クルミドコーヒー/胡桃堂喫茶店店主の影山知明さんのストーリーをお届けします。
12月15日公開予定です。お楽しみに!