国崎先生の
ショートコラム

6月号(No.10)

地震のときも
にこにこ がおー がやってくる

地震の揺れのあと、余震や火災など気をつけることはありますが、忘れられがちなのが災害時の犯罪です。

壊れた家や、閉まらなくなった玄関から他人が侵入し室内の貴重品を奪っていくという「震災泥棒」は知られていますが、過去には、女性が自宅の掃除に行ったところ、見知らぬ男が自宅に侵入していて、性被害に遭っています。仮設トイレや死角になる場所でも同じように被害が報告されています。

このことから、日中でも夜間でも一人歩きはせず、複数で行動するようにしましょう。仮設トイレを使用する際には不審な点がないかを注意しましょう。東日本大震災でも早い段階で防犯ブザーが配布されました。女性や子どもは防犯ブザーを身につけることを忘れないようにしましょう。とくに、子どもは連れ去りも報告されているので、外に出るときは必ず防犯ブザーを持たせ、大人は子どもから目を離さないようにしましょう。

震災の苦しみの中、災害時の混乱に乗じて犯罪をする人がいるのは悲しいですが事実です。停電で真っ暗闇になる、セキュリティシステムが作動しない、家が壊れてどこからでも侵入できる状況になったとき、悪いことをする人が出てくるということを予測して早めに対処して犯罪という二次災害から自分や大切な家族を守りましょう。

子どもにも、「にこにこ優しそうな顔をして話しかけてきても、悪いことを考えている人もいるから、知らない人にはついて行かないよ。にこにこがおーに気をつけようね」と伝えましょう。